このような疑問にお答えします。
砂浜や堤防、船など、色々な場所で楽しむことができる海釣り。
そんな海釣りで注意したいのが、「海毛虫」です。
釣りをしない方にとっては、「海毛虫」はなじみがないかもしれません。
私も釣りをはじめてから、「海毛虫」の存在を知ったのですが、ゴカイの仲間のこの生物には毒を持つ種類もいます。
そのため発見したら要注意。
刺されないように十分注意する必要があります。
今回はそんな「海毛虫」の「毒」について詳しくみていきたいと思います。
海毛虫とはどんな生物か、また刺されないための対策や万が一刺された場合の処置についてご紹介いたします。
「海毛虫毒」について知って、安全に釣りを楽しみましょう。
目次
海毛虫って何?
釣り場などで遭遇する「海毛虫」。
毒をもつ海毛虫は、よく出没するエリアにおいては、事前に注意喚起されていることもあります。
とはいえ、海にあまり行かないという方には、なじみのない生物ですよね。
そんな「海毛虫」とはどんな生物なのか、最初にみていきましょう。
海毛虫とは
海毛虫とはどんな生物なのか、まずは辞書で調べてみます。
うみ‐けむし【海毛虫】 の解説
多毛綱ウミケムシ科の環形動物。海岸の石の下や砂地にすみ、夜、水面に泳ぎ出す。
体は紡錘形で、体長5〜8センチ、各環節のいぼ足には白く長い剛毛が密生。
本州中部以南に分布。
出典引用:goo辞書
このように解説されています。
釣り人
海毛虫は、ゴカイの仲間で、様々な種類がいますよ。
投げ釣りなどをしていると、釣れることもありますね。
日本でよく見かける海毛虫は、ほとんどの種類が毒を持っていますので注意しましょう。
海毛虫毒
海毛虫毒とは、海毛虫(Polychaete)の一部の種類が持つ毒素のことです。
多くは無害ですが、一部の海毛虫は触ると毒のある触手(毒針)がガラス繊維のように皮膚に刺さってしまいます。
海毛虫の剛毛の毒は、コンプラニンとよばれる強い毒性があります。
刺されると激しいかゆみや痛みが続くので注意が必要です。
海毛虫の種類
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引用:Instagram
海毛虫の種類についてみていきましょう。
海毛虫は100種類以上が確認されているそう。
代表的な海毛虫
- ウミケムシ
- ハナオレウミケムシ
- セスジウミケムシ
- セナジリウミケムシ
これらの海毛虫が有名です。
ゴカイだと思っても、十分注意し、素手で触らないようにしましょう。
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1ウミケムシ
日本で最もよくみられるウミケムシは、学名「chloeia flava」と呼ばれるものを指します。
特徴
- 毒を持っている。
- 体の色は赤色。
- 体長10㎝程度。
これらの特徴を持ちます。
予期せず遭遇したので、びっくりしましたが、きちんと対処したので、刺されずにすみました。
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2ハナオレウミケムシ
ハナオレウミケムシは、海毛虫の中でも、最もゴカイに似ているのが特徴。
特徴
- 毒を持っている。
- 体の色はピンク色。
- 細長い。
これらが特徴です。
釣り人
ゴカイに比べて、体の横にとげがしっかり見えるのもハナオレウミケムシの特徴なので、よく見て判断しましょう。
石の下などの浅瀬に生息しているので、現地で餌を調達する際はゴカイと間違えないよう、十分注意が必要です。
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3セナジリウミケムシ
セナジリウミケムシの特徴についてみていきましょう。
特徴
- ウミケムシより長い。
- 体の横に毒を持っている。
- 体色は赤で、白い線のような模様がある。
このような特徴があります。
見た目から危険を感じる海毛虫の一種ですね。
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4ダイオウウミケムシ
ダイオウウミケムシは、海毛虫の種類の中でも、最も大きいのが特徴。
特徴
- 体長は30㎝を超えることもある。
- 水中だけでなく陸に上がっても生活できる。
- ネズミを食べることもできるほど獰猛。
これらの特徴をもつ海毛虫です。
大きいだけでなく、素早く、獰猛なので、絶対に素手で触らないようにしましょう。
海毛虫の特徴
海毛虫とはどんな生物なのか、その特徴についてみていきましょう。
海毛虫は、環形動物門の多毛綱(Polychaeta)に属する多様な海洋生物群です。
体の構造や生態も変わっているので、一つ一つおさえておくと対策がしやすくなりますよ。
体の構造
海毛虫の構造について最初にみていきましょう。
構造
- 環節
- 剛毛
このような構造を持っています。
環形動物の一種である海毛虫の体は、多くの環節(セグメント)に分かれているのが特徴。
各環節には剛毛(せつ毛、または不規則に生える毛状の突起)があります。
剛毛があることで、毛虫に見えるため、「海毛虫」という名前になったそうですよ。
この剛毛は、移動、捕食、防御などに使われています。
色彩とカムフラージュ
海毛虫の色彩は、非常に豊かです。
鮮やかな色を持つ種類から、地味な色をしたものまで様々。
また海毛虫は、周囲の環境に溶け込むような色や模様を持ち、カモフラージュしています。
これによって、捕食者に見つかりにくくし、身を守っています。
生息地と生態
生息地と生態についてみていきましょう。
生息地
海毛虫は世界中の海洋に広く分布。
浅い潮間帯から深海までさまざまな環境に適応しています。
比較的温暖な場所を好むものが多く、日本では本州中部以南に生息しています。
生態
海毛虫は、基本的に夜行性の生物です。
そのため昼間は海底の砂地などに隠れています。
投げ釣りなどで釣れてしまうのは、アグレッシブな生き物なためなんですね。
また夜はゴカイに比べると、かなり早いスピードで海中を動き回っていますが、これは餌を得るためではないんだそう。
夜に動き回る理由が解明されていない面白ところも、おもしろい生物と言えるでしょう。
海毛虫の食性
海毛虫の食性についてみていきましょう。
海毛虫の食性
- 肉食性
- 草食性
- 腐食性
などがありますよ。
ダイオウウミケムシのように、陸でネズミを食べてしまうような獰猛な性質を持つものもいるんですよ。
防御と攻撃
一部の海毛虫は、毒素を持っています。
敵に遭遇した時には、毛を逆立てて、毒素を使って攻撃しますよ。
これらの毒素は剛毛に含まれており、触れると痛みや炎症を引き起こすので注意しましょう。
そのため海毛虫を見かけても、素手で触ることは厳禁。
魚ばさみなどで対処しましょう。
また剛毛などは、物理的な防御機構としても有効活用されています。
海毛虫の天敵
海毛虫の代表的な天敵は、エビやカニなどの甲殻類。
またベラなどの魚も海毛虫を捕食しています。
一見すると敵がいなそうに感じてしまう海毛虫ですが、甲殻類などが天敵。
海毛虫毒への処置と対策
海毛虫の特徴についてわかったところで、釣れてしまったときの対策や万が一刺されてしまった際の対処方法についてみていきましょう。
対策や処置を知っておくと、慌てずに対処することができますよ。
海毛虫に刺されてしまうとどうなるのか
海毛虫に刺されてしまうと、どうなるのかについて最初におさえておきましょう。
海毛虫毒は、海毛虫の剛毛に含まれています。
この毒素は、皮膚に接触することで刺激や炎症を引き起こしてしまいます。
海毛虫毒の成分と作用
- 痛み:刺された部位に強い痛みを伴う。
- 炎症:刺された部位が赤く腫れる。
- かゆみ:かゆみを伴い、掻いてしまうと症状が悪化する。
- 発疹:場合によっては発疹が現れることもあります。
毒素の具体的な成分は種類によって異なりますが、このような症状がおこることが多いです。
刺されてしまったら、適切に対処し、病院へ行くようにしましょう。
海毛虫に刺されないための対策
海毛虫に刺されてしまうと、かゆみや腫れなどの症状が出て大変です。
そのため海毛虫にさされないよう、事前に対策することも重要です。
海毛虫に刺されないための対策についてみていきましょう。
予防策
- 長袖、長ズボンの着用。
- 手袋の着用。
- 釣行中も周囲に注意する。
- 事前の情報収集。
これらをすることで、海毛虫から身を守りやすくなります。
また初めて行く場所は、海毛虫がでるのかなど、事前にそのエリアの情報を必ず調べるようにしていますよ。
海毛虫が釣れてしまった時の対処
海毛虫は投げ釣りなどをしていると、予期せず釣れてしまうことがあります。
釣れてしまった時の対処を知らないと、刺されてしまう可能性が高くなります。
そのため釣れてしまった時にどうしたらいいのかについて、きちんとおさえておきましょう。
釣れた時に注意すること
- 空中で仕掛けを振り回さない。
- 仕掛け類はあきらめてハリスを切って、海毛虫を海に落とす。
- 魚ばさみでつかむ。
このような点に、注意して対処する必要があります。
慌てず冷静に対処するようにしましょう。
刺されてしまった時の処置
海毛虫に刺された場合の応急処置をご紹介いたします。
もし海毛虫に刺されてしまったら、病院に行くのがマスト。
しかし刺されたままでいると悪化してしまうことがあるので、病院に行く前に応急処置をしておくようにしましょう。
応急処置
- 海毛虫を魚ばさみなどで取り除く。(素手で触らない。)
- 剛毛を除去する。
- 刺された場所を洗浄する。
- 冷却
- 病院を受診する。
これらが海毛虫に刺されてしまった際の応急処置です。
step
1海毛虫を魚ばさみなどで取り除く
海毛虫に刺されてしまったら、慌てず冷静に取り除くことが重要です。
取り除く際は、素手で触らず、魚ばさみなどを使って行いましょう。
step
2剛毛を除去する
刺されてしまった時には、肌に剛毛が残ってしまいます。
そのためピンセットやテープを使って、皮膚に残っている剛毛を慎重に取り除くことが重要です。
この際にもできればゴム手袋などをして、直接触れないようにしましょう。
step
3患部の洗浄
剛毛を取ったら、刺された部位を流水でよく洗いましょう。
近くに水道がない場合も、ペットボトルの水などで洗い流すことが重要です。
必ず真水で洗うようにしましょう。
水で患部を洗うことで、
- 毒を洗い流す効果。
- 患部の冷却。
これらの効果を期待できます。
また石鹸を持っている場合は、使用して洗浄することも有効。
毒を洗い流し、患部を清潔にしておくようにしましょう。
step
4冷却
患部を洗い流した後は、冷たいタオルや氷で患部を冷やすようにしましょう。
患部を冷やすことで
- 痛みを感じにくくする。
- 腫れの軽減。
これらの効果をを期待できます。
釣り人
これは海毛虫毒に限らず、蜂やアブに刺された場合にも有効です。
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5医師の診察
患部の冷却をした後は、病院へ行って医師の診察を受けるようにしましょう。
医師の診察を受け、抗ヒスタミン剤などを処方してもらって服用します。
特に症状が重い場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。
素早い受診が身を守ることにつながります。
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べたべたしすぎず、手でも切りやすいのが嬉しい一品。
私の友人が海毛虫に刺されてしまった際も、しっかりと剛毛に張り付いて取り除くことができました。
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繊細な作業もしやすく、プラモデルなどを組み立てる際にも重宝しますよ。
用途によって使い分けもできますし、細かいものもつかみやすいのがいいと感じています。
海毛虫毒にご注意を。万が一刺された時の処置と対策はこれでOK:まとめ
今回は海毛虫毒についてご紹介しました。
海毛虫は投げ釣りなどをしていると、予期せず釣れてしまうことがありますし、ゴカイと間違えて触ってしまうこともあります。
刺されてしまうと、かゆみや腫れなどの症状が出てしまうので、遭遇してしまったら、慌てずに対処することが重要です。
ご紹介した対策や万が一の処置を知って、安全に釣りを行いましょう。