ホキ 釣り

ホキとはどんな魚?味や栄養・安全性とおすすめレシピを徹底解説!

スーパーで見かけるホキとはどんな魚なの?日本には生息しているの?

このような疑問にお答えします。

最近スーパーの冷凍コーナーなどで見かける「ホキ」。

スーパーで見かけるホキは、ニュージーランド産が多いですよね。

日本ではあまり馴染みがない魚だけれど、どんな魚なの?

そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

今回はそんな「ホキ」とはどんな魚なのかについて徹底的にみていきます。

輸入というと、安全性や味が心配という方もいらっしゃるかと思いますので、その点についても解説していきます。

おすすめのホキの調理法もご紹介いたしますので、是非参考にしてみてくださいね。

 

ホキとは?知られざる白身魚の基本情報

ホキとは、ニュージーランドやオーストラリア周辺に生息するタラ目の白身魚です。

正式名称は「ニュージーランドオオメナガダラ」。

体長は1mを超えることもある大型魚です。

日本では主に冷凍フィレや切り身が流通し、給食や業務用食材でもよく使われているんですよ。

元々は日本ではあまり知られていなかった魚ですが、白身でクセが少なく、扱いやすいことから近年人気が高まっている魚です。

ホキはどんな魚?

まずはほきとはどんな分類の魚なのかについておさえておきましょう。

ホキ(ニュージーランドオオメナガダラ(Macruronus novaezelandiae))の分類

  • タラ目(Gadiformes)
  • マクルーロヌス科(Macruronidae)
  • マクルーロヌス属(Macruronus)
  • ホキ(Macruronus novaezelandiae)

このような分類の魚です。

よく似ている魚

  • タラ(Gadus morhua)
  • メヌケ(バラムツ類)
  • アコウダイ(ポリプテルス科)

などが近縁種となります。

ホキはタラ目に属しているため、よく似た魚たちと近い関係にありますよ。

ホキの見た目

出典引用:GIJIE専科- SUPER HP

ホキの見た目とその生態についてみていきましょう。

ホキの体型

  • 体長:一般的に30~60cm程度で、最大で1m程度に成長することもある。
  • 体幅:比較的細身で、均一な形。
  • 頭から尾にかけて細長く、無駄な膨らみが少ない。

ホキは細長い体型をしており、全体的にスリム

流線型で、泳ぐ際に水の抵抗を最小限に抑えるような体型ですね。

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背中と腹部の色

背中は、青みがかった灰色(やや青緑色)が特徴的。

腹部は銀白色で、光沢がある銀色

これにより、海中での擬態に役立っています。

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頭部

頭はやや平たく、鼻先が尖った形状

口は広く、内側には小さな歯が並んでいます。

目は比較的大きく、魚の体と比較して目立っています。

目の周りは淡い青緑色で、視覚的に鋭い印象ですね。

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ひれ

背びれは、背中の中央あたりに位置し、非常に長く、尾に向かってなだらかに延びています。

胸びれ(胸の下に位置するひれ)は、比較的小さく細長い形状。

尾ひれ(尾の部分)は、V字型で、魚が速く泳ぐために適した形になっています。

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皮膚と鱗

ホキの皮膚は比較的滑らかで、鱗は細かくて目立たないため、見た目はすっきり。

これも水中での流線型の泳ぎに有利な特徴です。

ホキは銀色の細長い体をしており、深海に生息するため、表層ではなかなか目にすることがありません。

ホキの生態

出典引用:EMDEPES HP

ホキの生態についてもおさえておきましょう。

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生息場所

ホキは深海性の魚で、主に水深200m〜800mの深い海域に生息します。

南半球、特にニュージーランドやオーストラリア周辺の冷たい海域に多く見られます。

また、南アフリカや南アメリカの海域にも分布していますよ。

好む環境

  • 最適水温:10〜15℃の冷たい水。
  • 環境:水流が穏やかな海域や、大陸棚から急に落ち込む大陸斜面など。

このような環境を好んで生息しています。

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行動と群れ

ホキは、群れを成して生活する魚です。

  • 昼間は水深300m〜800mの深海で静かに過ごす。
  • 夜間になると餌を求めて、さらに浅い水深(100m〜300m)に浮上する。

夜行性のため、日中は深い場所に、夜になると少し浅い場所に移動してきます。

餌を求めて移動するため、少し浅い場所に上がってくるんですよ。

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ホキの食性

ホキは肉食性の魚で、小魚や甲殻類を食べています

主な餌

  • プランクトン(特に動物プランクトン)
  • 小魚(イワシやサバなど)
  • 甲殻類(エビやカニの仲間)

このようなものが主な餌となります。

ホキが生息する場所は栄養豊富な海域で、プランクトンや小魚が多いですね。

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繁殖と成長

ホキの繁殖は、主に冬の初めから春

繁殖の際には、メスが卵を産み、その後、オスが精子を放出して受精が行われます。

ホキは外部受精を行うため、卵は水中に浮かぶんですよ。

卵の発育は冷たい海水で、比較的遅いペースで進み、成長は遅いため、成熟するには数年かかりますが、10年以上生きることもあります。

一般的には、3年〜5年で成熟することが多いですが、完全に成熟するには7〜8年かかることも。

釣り人

最初の数年間は成長が遅く、体長が30cm程度になった時点で成熟を迎えます。

1m程度に成長することもありますが、商業漁業で獲れるのは30〜60cm程度のサイズが一般的ですね。

 

ホキの分布

ホキ(ニュージーランドオオメナガダラ)は、南半球の冷たい海域に分布しています。

ここではホキの分布についておさえておきましょう。

ホキの主な分布地域とは

ホキが生息するのは、実は南半球の限られた地域です。

どのような地域に分布しているのかについてみていきましょう。

主な分布地域

  • ニュージーランド周辺の海域(南島の南側、チャタム諸島周辺など)
  • オーストラリア南部の海域
  • 南アメリカ南端(パタゴニア付近)の海域
  • 南アフリカ沖の海域

これらはすべて、水温が冷たく、深さがある海域です。

ホキは主に水深200〜800mほどの深海に生息していて、昼間はより深い場所、夜間はやや浅いところに移動する習性もあります。(日周移動と呼ばれる行動)

ホキが南半球の特定の地域に生息する理由とは?

ホキがニュージーランドやオーストラリア周辺に多く生息する理由は、海流・水温・水深という「環境条件」がピッタリ合っているからです。

ホキの好む環境

  • 適度に冷たい水温。
  • 深い海がすぐ近くにある。
  • プランクトンが豊富。

このような条件に合っているのが、ニュージーランドやオーストラリアなどの特定の地域になるのです。

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適度に冷たい水温

ホキは10~15℃前後の冷たい水温を好みます。

南半球のニュージーランド周辺は、南極からの冷たい海流(南極周極流)の影響を受ける地域です。

そのためホキの好む、ちょうど10~15℃前後の冷たい水温になります。

水温が低すぎず高すぎないから、ホキが快適に暮らせるのですね。

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深い海がすぐ近くにある

ホキは水深200〜800mくらいの深海を主な生活圏にしています。

ニュージーランドやオーストラリア南部沿岸は、大陸棚が急に落ち込む「大陸斜面」が多い地域

そのため沿岸から少し沖に出るだけで、すぐに深い海にアクセスできるのです。

ホキにとって「住みやすい深海」がたくさん広がっているんですね。

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プランクトンが豊富

ホキの餌は、小魚や甲殻類、プランクトン類です。

ニュージーランド周辺は、寒流と暖流がぶつかる場所(潮目)が多いため、プランクトンが豊富に発生する栄養豊かな海域なんですよ。

ホキのエサになるものがたくさんあるため、たくさん育つのですね。

これらの条件に合うのが、ニュージーランド・オーストラリア南部・南アメリカ南端・南アフリカ沖といった場所のため、ホキも集中して生息しているのです。

 

ホキを釣るには?

釣り人としては、是非ともホキも釣ってみたいと思う方もいらっしゃるかと思います。

しかしホキを釣ることは可能ですが、かなり専門的な深海釣りになり、一般の釣り人にとってはハードルが高いです。

ハードルが高い理由

  • 南半球の限られた地域にしか生息しない。
  • 水深200〜800mくらいの深海に生息している。
  • 夜行性。
  • 群れを作って泳ぐ。
  • 国によっては認証がないとホキ漁が行うことができない。

という特徴があるからです。

まず第一に日本では釣ることができないため、南半球のニュージーランド、またはオーストラリアまで行く必要があります。

またホキは釣りのツアーなどもなく、漁船での地引網などでの漁獲が主だった方法です。

そのため現地の方でも個人の釣り人が狙うためには、漁船の手配などが必須ですし、国によっては認証がないと漁を行うことができません

ココがポイント

ニュージーランドでは、ホキ漁が国家管理されています。

MSC認証(持続可能な漁業認証)を取得している漁場も多く、環境や資源にも配慮しながら漁獲されています。

こういった点からも、個人でホキを狙うのは難しいのです。

ホキ釣りに必要なタックルとは

自分で漁船の手配も問題なく行える場合には、このようなタックルを使用するといいでしょう。

必要になるタックル(深海用タックル)

  • 超強靭なロッド(深海専用竿)
  • 電動リール
  • 300~800m巻けるPEライン(4号〜6号)
  • クッションゴム
  • 胴突き仕掛け*
  • 餌(サバ、イカなどの切り身)

このようなタックルを使用します。

具体的な仕掛けの構成は以下のものを使うといいでしょう。

*胴突き仕掛けの構成

  • 幹糸(フロロ10~14号)
  • ハリス(フロロ8~10号)
  •  枝ス(20〜30cm程度 × 3~5本)
  •  針(ムツ針・チヌ針12~15号)
  •  オモリ(300〜500号)

このように本格的な道具が必要です。

ホキ釣りをする場合には、餌釣りが有効なため、餌を深海まで落とし、群れに当てるといいでしょう。

釣り人

ホキだけを狙うというのは困難のため、深海魚を狙うというスタイルですね。

仕掛けも深海に耐えうるよう頑丈に作る必要があります。

おすすめ竿

ダイワ 船竿 ディープゾーン 120/150/200号 各種 (2024年モデル)

こちらはダイワの深海用の竿、ディープゾーンです。

深場でも自在に仕掛けをシャクれる操作性と、大型魚の多点掛けにも余裕で対応するパワーが特徴。 元ガイドにHBガイドが搭載されており、大型電動リール装着時にもスムーズですよ。

先日私も深場狙いで使いましたが、粘りとパワーがあり、使いやすい竿だと感じましたね。

おすすめリール

ダイワ 電動リール シーボーグ 500JS 500JS(右ハンドル) 2019年モデル

こちらはダイワの電動リールシーボーグです。

深海にも対応できるパワーとスピードを兼ね備えた一品。

私も先日キンメ釣りに使用しましたが、パワーがありよかったですよ。

狙いは夜釣り

ホキは夜行性のため、釣りをするなら夜がおすすめです。

夜になると、ホキは水深100〜300mくらいのところまで上がってきます

日中に比べ、より釣りやすくなりますよ。

現地では深夜の沖合い出船で、

  • 夜焚き漁(ライトで魚を寄せる漁法)
  • 集魚灯を使った釣り

が行われることもあります。

 

日本に来るホキはどこのもの?

出典引用:maruhanichiro HP

ここまではホキとはどんな魚なのかについてご紹介しました。

ここからは日本に流通しているホキについてみていきましょう。

主な産地と世界の流通状況

ホキはニュージーランドが最大の漁獲国で、世界中に冷凍加工されて輸出されています。

ニュージーランドでは、ホキ漁が国家管理されています。

MSC認証(持続可能な漁業認証)を取得している漁場も多く、環境や資源にも配慮しながら漁獲されているのです。

日本で食されているホキも、ニュージーランド産が主流で、一部がオーストラリア産です。

ホキは近年、「安くて美味しい白身魚」として広まってきました。

コストパフォーマンスに優れ、給食や業務スーパーなどでよく見ることができますね。

ホキの安全性

ホキは日本近海では獲れないため、輸入に頼っています。

しかしながら「外国産の魚って安全なのか心配な方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ホキの安全性についてもみていきましょう。

ホキの主な輸入ルートと産地事情

ニュージーランドでは、国家でホキは管理されています。

ニュージーランドの厳格な漁業管理のもと漁獲され、急速冷凍された後、日本に輸入されていますよ。

安全性の根拠として、MSC認証(持続可能な漁業認証)があります。

ニュージーランド産ホキの多くは、MSC認証(持続可能な漁業認証)を取得しており、環境・品質ともに安心。

私たちが購入する際も、信頼できるスーパーや、MSC認証マークが付いた製品を選ぶと安心ですね。

釣り人

ホキは、厳しい品質管理のもと輸入されており、安全性は高いとされています。

ホキの味・食感は?

日本に輸入されたホキの安全性がわかったところで、味や食感についてもおさえておきましょう。

ホキは淡白でクセがなく、ほんのり甘みを感じるのが特徴です。

脂肪分は適度にあり、しっとりした食感が楽しめますよ。

ホキの味わい・特徴

  • 淡白であっさりしていますが、パサパサしすぎず、口当たりはなめらか。
  • 加熱しても身がしっかりとまとまり、崩れにくいためフライやムニエルにおすすめ。

このような味わいと特徴を持ちます。

また栄養価も高く、低脂肪・高たんぱく食品としても魅力のある食材ですね。

ホキに含まれる主な栄養素

  • 高たんぱく(100gあたり約16g)
  • 低脂肪・低カロリー(100gあたり約80kcal)
  • ビタミンB群、DHA・EPAも含有

脂質が少なく、ヘルシー。

また骨や筋肉を作るたんぱく質が豊富なため、筋トレや健康管理に活躍する食材でもあります。

ホキはタラと分類が一緒のため、似たような食感の魚です。

タラは冬場の旬で脂がのりおいしいですよね。

ホキは年中安定して美味しく、コストパフォーマンスに優れた魚です。

 

ホキを美味しく食べる簡単レシピ

日本に流通しているホキのアジや栄養価についてみていきました。

今日から食べられる、簡単で美味しいレシピをご紹介いたします。

ホキを美味しく食べるコツ

ホキは調理法や保存状態によって、パサついてしまったり、臭みが出てしまうことがあります

調理前に、美味しく食べるコツについてもおさえておきましょう。

ホキを美味しく食べるための調理ポイント

  • 冷凍焼けしていないかを確認して購入する。
  • 調理前に軽く塩をふり、水分を出してから調理する。
  • フライやソテーなど、油を使う調理法がおすすめ。

これらを行うだけで、安くて美味しいホキ料理を楽しむことができますよ。

美味しいホキレシピ2選

私も実際に試してみたホキレシピを2つご紹介いたします。

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ホキのフライ

最初にホキのフライのレシピをご紹介いたします。

材料

  • ホキ      2枚
  • 塩       小さじ1/5
  • 白こしょう   適量
  • キャベツ    2枚

タルタルソース

  • 玉ねぎ     1/8個
  • 塩       少々
  • ピクルス (20g)  1個
  • ゆで卵     1個
  • マヨネーズ  大さじ1.5
  • はちみつ   小さじ1
  • 塩こしょう  適量

  • 薄力粉     大さじ2
  • 卵       1個
  • パン粉     1/4カップ
  • 揚げ油     適量

ホキのフライにも、タルタルソースがよく合いますよ。

今回は自作しますが、タルタルソースは市販のものでもOKです。

手順

  • 衣用の卵を溶いておく。 
  • 揚げ油を180℃に温めておく。
  • キャベツを千切りにしておく。
  • ホキの下準備として骨があれば抜き、両面に塩、白こしょうをふっておく。
  • 4の水分をよく拭き、薄力粉、溶き卵、パン粉の順につける。
  • 180℃に温めた揚げ油で、きつね色になるまで揚げて完成。

これに自作または市販のタルタルソースをかけて食べると最高ですね。

タルタルソースの手順

  1. ゆで卵を作る。
  2. 玉ねぎをみじん切りにし、塩少々を加えてもんでおく。
  3. ピクルスをみじん切りにする。
  4. ボウルに茹で卵を入れてフォークなどで潰し、水気を切った2、3とマヨネーズ、はちみつ、塩コショウを加えてよく混ぜ合わせて完成。

サクサクとした衣とホキがよく合い美味しいフライです。

うちの子供も好きで、よく作るメニューの一つですね。

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ホキの照り焼き

次にホキの照り焼きのレシピをご紹介いたします。

材料

  • ホキ     2切れ
  • 酒      大さじ1
  • しょうゆ   大さじ1/2
  • みりん    大さじ1/2
  • ほんだし   小さじ1/2
  • サラダ油   小さじ1
  • おろしわさび  適量

普段作っている魚の照り焼きの要領で作るといいでしょう。

手順

  1. ホキを半分に切る。
  2. フライパンに油を熱し、1のホキを皮目から焼く。
  3. ホキに焼き色がついたら裏返す。
  4. 酒、しょうゆ、みりん、ほんだしを加え、ホキとともにからめる。
  5. わさびをあえ、器に盛って完成。

ホキは照り焼きにしてもおいしい魚です。

ご飯のお供にいかがでしょうか。

 

ホキとはどんな魚?味や栄養・安全性とおすすめレシピを徹底解説!:まとめ

今回はホキとはどんな魚なのか、その味や栄養、おすすめのレシピについてご紹介しました。

ホキは南半球の限られた地域にしか生息しない魚ですが、低脂質・高たんぱくかつコストパフォーマンスのよい魚です。

輸出元のニュージーランドで厳格に管理されているホキは、安全性も確保されているので、物価高の現在において心強い味方となる食材です。

今回ご紹介したフライや照り焼き以外にも、ムニエルやホイル焼きなどにしてもおいしいので、食べたことがないという方も是非食べてみてはいかがでしょうか。

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