このような疑問にお答えします。
アクティビティとしても、釣った魚を食べる楽しみもある釣り。
大自然相手にする釣りは、海や山に行くため、行くだけでもリフレッシュできるのも魅力ですよね。
私も堤防や砂浜などでよく釣りをしています。
今回はそんな釣りのターゲットの一つ、温暖な海の砂地などでよく釣ることのできる「ウシノシタ」について詳しくみていきたいと思います。
ヨーロッパでは高級料理に使われる「舌平目」と似た「ウシノシタ」は、「ウシノシタ」は煮つけなどにすると美味しい魚です。
是非その生態と狙い方を知って、美味しく食べてみてはいかがでしょうか。
目次
ウシノシタとはどんな魚?
まずは、ウシノシタとはどんな魚なのかについてみていきましょう。
ウシノシタは、カレイ目ウシノシタ科に属する魚を総称してそう呼んでいます。
主に温暖な海の砂地や泥地に生息する底生魚で、体は非常に平たく、左右非対称の形状をしています。
また片側に両目が寄っているのも特徴ですね。
ウシノシタの分類と呼び方
ウシノシタは、カレイ目ウシノシタ科に分類される魚です。
ウシノシタ科に属する魚は、約30属、世界で約250種ほど確認されています。
平べったく、細長い形状が牛の舌のようですね。
一口メモ
また地域によっては、呼び方が異なるのも特徴の一つ。
九州では「クチゾコ」や「クツゾコ」、岡山県・香川県では「ゲタ」、新潟県では「ネズリ」など様々な名前で呼ばれています。
ウシノシタの特徴
ウシノシタの特徴についてみていきましょう。
外見上の特徴
- 楕円形の体。
- 体長は20~30㎝ほどのサイズが多い。(大型種では50㎝以上のものもいる。)
- 多くは平たく細長い体型。
- 片側に目が寄っている。
このような外見をしています。
色と模様
- 目がある側(上側)は茶色や灰色を基調とし、地面と同化する模様が入っています。
- 目がない側(下側)は白っぽく、砂地に隠れる際に有利な保護色となっています。
生息エリアと食性
ウシノシタの生息地と食性についてもおさえておきましょう。
生息エリア
- 砂底や泥底。
- 水深は10~80m程度。
ウシノシタは海底(砂・泥底)を好んで生息しています。
極端に平べったい体を持っているウシノシタは、横から見ると薄く、地面に密着するような姿勢で生息していますよ。
食性
- 小さなエビやカニなどの甲殻類。
- イソメやゴカイなどの多毛類。
- 二枚貝など。
海底に生息している生き物を捕食します。
釣り人
ウシノシタは泳ぎがあまり得意ありません。そのため外敵から身を守るために砂や泥の海底から体を埋めて、じっとしていることが多いです。
餌を捕食する際も、じっと身をひそめて待っているため、ウシノシタを狙う際は、底を狙うといいでしょう。
日本近海でみられるウシノシタの種類
日本近海に生息するウシノシタ科の魚についてみていきましょう。
ウシノシタは、日本近海を含む温帯から熱帯の海域に広く分布しています。
日本近海に生息するウシノシタ
- クロウシノシタ
- アカウシノシタ
これらはよく日本近海でみることのできるウシノシタです。
またウシノシタ科ではないものの、よく似たメイタガレイ(ウシノシタモドキ)も日本近海でみることができますよ。
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1クロウシノシタ
クロウシノシタは、日本沿岸で最もよく見ることのできる種類のウシノシタ。
体色は黒っぽく、模様がはっきりしない場合が多いのが特徴です。
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2アカウシノシタ
アカウシノシタは、赤みがかった体色が特徴的のウシノシタ。
砂地に生息し、底生生物を捕食しています。
淡泊な風味ながらもうまみが強いため、煮付けなどで食べると美味しいですよ。
ウシノシタと舌平目の違いとは?
ウシノシタとはどんな魚なのかについてご紹介しました。
ウシノシタによく似た魚で、よく間違われる魚に「舌平目(ソール)」がいます。
ウシノシタと舌平目は、分類や特徴にいくつかの違いがありますのでみていきましょう。
分類の違い
まずはウシノシタと舌平目の分類の違いをおさえておきましょう。
分類 | 種類 | |
ウシノシタ | カレイ目 ウシノシタ科 に属する魚の総称。 | 日本近海に生息する特定の種(クロウシノシタなど)や似た形状の魚。 |
舌平目(ソール) | カレイ目 ウシノシタモドキ科 に属する魚。 | ヨーロッパソール(ヨーロッパ舌平目)など。 |
舌平目(ソール)は、ヨーロッパでよく見られる魚で、高級フレンチなどで食されています。
日本で見られる舌平目(ソール)は、輸入されたものがほとんどですね。
体の特徴
次にウシノシタと舌平目(ソール)の体の特徴についてみていきましょう。
ウシノシタ
- 体がより細長く、柔らかい質感。
- 目がある側(上側)の模様がやや地味で、環境に合わせた保護色を持つ。
このような体の特徴を持ちます。
舌平目
- 体が楕円形に近く、ウシノシタよりやや幅広い。
- 上側の模様は鮮やかで美しい場合が多く、高級感を感じる見た目。
このような違いがあります。
ココがポイント
ウシノシタも舌平目もどちらもカレイ目の魚です。
カレイ目の魚は生まれたときは左右対称ですが、成長するにつれて片側に目が寄る「変態」を経て非対称な形状になる特徴を持ちます。
また平たい体は砂地や泥地に潜むのに適しており、外敵から身を守るために進化した形態なんですよ。
味と食感
ウシノシタと舌平目の味や食感の違いについてもおさえておきましょう。
ウシノシタ
- 淡白な味わいで、ほのかな甘みがある。
- 柔らかく、骨が少ない。
このような味と食感が特徴で、日本料理では煮付けやフライにされることが多いですね。
舌平目
- ウシノシタより繊細で濃厚な旨味を持つ。
- 「ヨーロッパソール」は世界的に高級食材として人気がある。
フレンチではムニエルやグリルなど、西洋料理に使用されることが多いです。
フランス料理では「舌平目(ソール)」として食され、淡白な風味ながら旨味が強く、煮付けやフライ、ムニエルなど幅広い調理方法で楽しまれています。
逆に舌平目の種類の一つであるヨーロッパソールなどは、正式な名前で販売されることが多く、高級魚として取り扱われ、価格が高い傾向にありますよ。
ウシノシタも舌平目も骨が少なく柔らかい身なので、子どもや高齢者にも食べやすい魚として愛されています。
生息地の違い
ウシノシタと舌平目の生息地の違いについてみていきましょう。
ウシノシタ
- 日本近海や温暖な海域に広く分布。
- 河口や浅瀬の砂地・泥地を好む。
ウシノシタは、日本近海を中心にさまざまな種類が生息しています。
舌平目
- ヨーロッパや地中海沿岸など、特定の地域で多く見られる。
- 水深がやや深い場所にも生息する。
舌平目はこのような場所に生息しています。
釣り人
ウシノシタ科のウシノシタは、主に日本やアジア、温暖な海域に分布する種類ですが、ウシノシタモドキ科の舌平目(ソール)はヨーロッパや地中海沿岸などの特定の地域に見られるため、体型や味にも違いがあります。
ウシノシタや舌平目の独特な体型と生態は、底生魚としての適応と進化の結果で、同じ科内でも地域や環境によって多様な形態を持つことが特徴ですね。
釣りや入手のしやすさ
ウシノシタや舌平目を狙った釣りや入手のしやすさについてみていきましょう。
ウシノシタ
- ウシノシタは日本国内で釣ることが可能。
- スーパーなどでも比較的安価で手に入る。
このようにウシノシタは、狙う場所をおさえておけば、自身で釣ることもできますし、スーパーなどでも比較的簡単に入手できる魚です。
舌平目
- 日本国内では自然に釣れることは少ない。
- 釣りをするためには、ヨーロッパや地中海沿岸へ行く必要がある。
- 入手は輸入品が中心。
このように舌平目は日本では、ほぼ釣ることができないため、食するためには輸入したものを購入するか、フレンチレストランなどへ行く必要があります。
また舌平目は高級食材として扱われているため、ウシノシタに比べると、入手しにくい魚と言えるでしょう。
ウシノシタと舌平目の違いのポイント
ウシノシタ | 舌平目 | |
分類 | ウシノシタ科 | ウシノシタモドキ科 |
形状 | 細長く柔らかい | 幅広く楕円形 |
生息地 | 日本近海の砂地や泥地 | ヨーロッパ、地中海沿岸 |
味 | 淡白で甘みがある | 濃厚で繊細な旨味 |
価格 | 手頃な価格 | 高級魚として扱われる |
ウシノシタは日本で身近な魚、舌平目は海外の高級魚ですね。
用途や味の違いを理解して、それぞれに合った料理を楽しむといいでしょう。
ウシノシタの釣り方
ここまでは、ウシノシタと舌平目の違いについてご紹介しました。
ここからはウシノシタの釣り方についてみていきましょう。
ウシノシタは砂や泥の海底に生息する底生魚です。
釣る際にはその習性に合った釣り方が必要です。
釣れる場所とシーズン
まずはウシノシタを狙う際のエリアやシーズンについてみていきましょう。
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1狙うエリア
ウシノシタは沿岸の砂地や泥地を好んで生息しています。
そのため
- 港の周辺
- 砂浜
- 河口付近
これらの場所を狙うといいでしょう。
特に潮通しがよく、底が柔らかい場所がポイントです。
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2シーズン
ウシノシタの良く釣れるシーズンについてみていきましょう。
ウシノシタは、主に春から夏(5月~8月) にかけてハイシーズンとなります。
温暖な環境を好むため、春から夏にかけて水温が上昇する時期に活動が活発になりますよ。
特に水温が18~25℃程度になると釣れやすくなります。
地域によりますが、ウシノシタは春から初夏にかけて産卵期を迎え、餌をよく食べるようになることも、この時期が釣りやすい理由の一つと言えるでしょう。
日本国内(瀬戸内海や九州など)では春から夏が釣りのピークとなり、砂浜や港周辺での夜釣りが特に効果的です。
温暖な地域(沖縄など)では一年を通して釣れることもありますが、やはり春から夏にかけてが一番釣果を上げやすいでしょう。
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3時間帯
ウシノシタは、夜行性の魚です。
- 夜
- 朝夕のマズメ刻
に釣りにいくのがいいでしょう。
釣り人
温暖な気候を好むウシノシタですが、真夏の暑い時期には、暑さを避けて、涼しい夜間に活動する習性があります。
そのため夏の夜釣りがおすすめですね。
必要なタックル
ウシノシタを釣るために必要なタックルについてみていきましょう。
ウシノシタを狙うタックル
- ロッド(2~3mの磯竿、シーバスロッドなど)
- リール(スピニングリール2000~3000番)
- ライン(ナイロンライン2号程度、またはPEラインの0.8号程度)
- サルカン
- ジェット天秤(10号程度)
- シロギス用仕掛け(針が2本ついているもの)
- 餌(イソメなどの多毛類)
これらが必要になります。
釣り人
ウシノシタは、あまり動き回らない魚です。海底にじっとしているので、広範囲に投げて釣るのがいいでしょう。
またウシノシタは嗅覚が優れているので、多毛類(イソメなど)を縫い刺ししておくと臭いに釣られて釣果を上げやすくなります。
餌に食いついた反応があったら、少し時間をおいてから竿を上げると針がしっかりかかってばらしを減らすことができますよ。
おすすめ釣り竿
シマノ ロッド 投げ竿 17 ホリデースピン ショートモデル
こちらはシマノのホリデースピンです。
ちょい投げ用に作られたこちらの投げ竿は、カーボンながらも手の届きやすい価格設定なのが嬉しい一品。
おすすめリール
シマノリール 19 FX 1000/2000/2500/C3000/4000 糸付
こちらはシマノのリール19FXです。
3次元解析を駆使して設計されたギアは、滑らかかつガタの少ない巻き心地を実現。
またキャスト時のライントラブルを防ぐAR-Cスプールが搭載されているため、スムーズに遠くへ飛ばすことができますよ。
シマノのリールの中で最も手の届きやすい価格設定になっているので、初心者の方にもおすすめのリールですね。
おすすめライン
ダイワ PEライン UVFエメラルダスデュラセンサーX8+Si2 0.4-0.8号 150m
こちらはダイワのPEラインです。
10m×3カラー&視認性の良いダブルマーキング仕様になっているほか、耐久性も抜群です。
おすすめ仕掛け
ささめ針 ちょい投鈎 投五目 投仕掛 フック 釣り針
こちらはささめ針のちょい投げ用の仕掛けです。
絡みにくく、手返しもよく釣りを行うことができる一品。
初心者で仕掛けを作るのが苦手という方にもおすすめです。
おすすめ天秤
ハヤブサ ライトショット 立つ天秤 スマッシュ 10-1
こちらはハヤブサの天秤です。
この天秤は、海底で立つため、仕掛が漂ってくれるのが大きな特徴。
またコンパクトに折りたたむことができるので、収納もしやすいのが嬉しいところ。
浮き上がりが早いので、底切れが良く、根掛かりもしにくいですよ。
特徴的な外見のウシノシタってどんな魚?生態と釣り方を知ろう!:まとめ
今回は、ウシノシタという魚についてご紹介しました。
牛の舌のような見た目を持ち、あまり動き回らないウシノシタは、どのように食べても美味しい魚です。
春から夏にかけてピークを迎えるウシノシタは、砂浜や堤防などで狙うことができるので初心者でも比較的簡単に釣果をあげることができます。
ウシノシタを狙った夏の夜釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか。