このような疑問にお答えします。
渓流で行う釣りは、ターゲットとなる魚の美しさはもちろん、空気もよく最高ですよね。
私も渓流釣りに行く際は、季節の移り変わりも楽しんでいます。
そんな渓流での釣りは、色々な釣り方がありますよ。
その中でも日本古来の釣法である「テンカラ」は、毛鉤を使うことと、スピーディーなところが特徴な釣りです。
私もテンカラ釣りをはじめるまで、「毛鉤」についてよく知りませんでした。
しかし「毛鉤」種類とサイズの特徴をしっかりおさえておかないと、釣果をあげることができません。
今回は、そんな渓流テンカラ釣りの「毛鉤」の種類や、サイズについてご紹介いたします。
「毛鉤」の種類とサイズについて知って、渓流釣りを楽しみましょう。
目次
渓流釣りとは
谷川の流れのことを指す「渓流」。
渓流は、川の最上流である源流の下流に続く流域で、落ち込みと淵が交互に現れるのが特徴です。
そんな山あいの渓流での釣りは、自然を楽しむことができるのも魅力の一つです。
渓流は川に沿って林道があるところも多いので、源流と違い、初心者にもはじめやすい釣りでしょう。
渓流の特徴
渓流とはどんな流域なのかについておさえておきましょう。
渓流は
- 川の流れが速く、水温が低い。
- 渓流では川底も大きな砂利や岩で構成されている。
- 水生の大型植物は少ない。
- 岩の表面に多数の珪藻が付着している。
これらの特徴をもつ流域です。
夏場でも、渓流は水温が低いため、寒さ対策としても安全のためにも、ウェーダーなどを着用しておくといいでしょう。
滑りやすい川底を移動するため、ウェーダーの靴底は、滑りにくいフェルト生地のものが私のおすすめです。
渓流釣りのターゲット
次に渓流釣りのターゲットについてみていきましょう。
渓流でのターゲット
- ヤマメ
- イワナ
- アマゴ
- ニジマス
渓流でのメインターゲットは、このような魚たちです。
見た目も美しい渓流魚は、食べても美味しいのが嬉しいところ。
一般的に渓流魚は、冷水を好み、警戒心も高いのが特徴です。
また渓流魚は、川に一年中生息していますが、産卵、稚魚の成長する時期(多くの場合10月~2月)では禁漁になります。
近年自然繁殖が難しくなっている渓流魚は、準絶滅危惧種に指定されているものも多いです。
そのエリアの漁業協同組合が、養殖・放流を行うことで、渓流魚は守られているんですよ。
またルールを守って行うことも重要です。
テンカラってどんな釣り?
渓流では色々な釣り方を楽しむことができますよね。
その中でも、日本発祥の伝統的な釣りである「テンカラ釣り」。
「テンカラ釣り」は、その攻撃的な釣りスタイルが、近年世界中で人気になっています。
そんなテンカラ釣りについてみていきましょう。
テンカラ釣りの発祥と語源
テンカラ釣りは、渓流に生息するヤマメやアマゴ、イワナなどを1本の毛鉤で釣る方法です。
日本で古くから行われてきた釣り法なんですよ。
始まりは、「山間僻地の蛋白源確保のための職業漁師の釣り」であったと言われています。
木曽地方の一部で元々始まったと言われており、語源の由来も様々です。
語源
日本語で「天(天糸)」と「から(鉤)」を組み合わせた言葉。
と言う説や、
「羽虫がチョンチョンと水面を跳ねるようす」を言い表わすことから付けられた。
など諸説があります。
テンカラ釣りの特徴
次にテンカラ釣りの特徴についてみていきましょう。
テンカラ釣りは、仕掛け、釣り法ともにシンプル。
仕掛けの特徴
テンカラ竿は、一般的なものに比べて短く、柔軟性のあるものを使用します。
仕掛けには、メインラインとハリス、毛鉤(けばり)を結び、これを使って魚を釣っていきますが、こちらもシンプルなのが特徴ですね。
釣り方の特徴
テンカラ釣りは、リールを使用せずにラインを手で扱うのが特徴です。
糸を自在に操ることで、毛鉤を滑らかにキャストし、巧妙に操作して釣っていきますよ。
テンカラ釣りの魅力
テンカラ釣りの魅力についてみていきましょう。
たくさんある魅力の中でも、
- シンプルさ
- 直感的な操作性
この2つが人気の秘密と言えるでしょう。
また元々が職業漁師がはじめた釣りなので、釣れるポイントを探して、頻繁に変えていくようなスピーディーな釣りであることも魅力の一つです。
初心者でも、自然な動きの毛鉤を使って、釣果をあげやすいこともいいところです。
近年タックルが進化したことにより、スポーツ性、ゲーム性の高い釣りとして、「テンカラ釣り」は人気があります。
テンカラで使う毛鉤とは?
テンカラ釣りで使用される「毛鉤(けばり)」。
毛鉤とはどんなものなのかについて、ここからはみていきましょう。
毛鉤とは?
テンカラ釣りで使用する「毛鉤」ですが、釣り初心者にとってはあまり馴染みがないものですよね。
ここでは具体的にどんなものなのかについて、ご紹介いたします。
毛鉤(けばり)
毛鉤とは、日本古来のテンカラ釣りに使われる、疑似餌の要素を持ったフックのこと。
渓流を飛び交うカゲロウなどの羽虫や、水中に棲む川虫に似せて、毛鉤は作られています。
またテンカラ同様、毛鉤を使う釣りに、「フライフィッシング」がありますよね。
フライフィッシングの場合は、毛鉤は「フライ」と呼びます。
テンカラとフライフィッシングの違い
どちらも毛鉤を使う釣りであるテンカラ釣りとフライフィッシング。
また狙うターゲットも同じなので、
という方もいらっしゃると思うので、両者の違いについてご紹介いたします。
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1テンカラ
テンカラ釣りは、日本で古来より行われてきた釣り法の一つで、漁師が、タンパク源入手のためにはじめたのが起源で、基本的に川幅の狭い渓流をフィールドとして行います。
またテンカラのタックルは、ロッドとラインと毛鉤だけと、非常にシンプル。
特徴
- 毛針は一般的に1種類のみを使用し、フライフィッシングのように頻繁に交換はしない。
- 食い気のある魚だけをターゲットにしているので、反応がある、なしの見切りが早い。
- 疑似餌となる毛針を使うが、フライフィッシングと違い、テンカラ釣りではリール使用しない。
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2フライフィッシング
フライフィッシングの起源はイギリスの貴族で、格調高い紳士のスポーツとして始まったのだそう。
広く流れも緩やかな川で狙うため、テンカラよりもフライフィッシングは遠投性があります。
フライ自体が非常に軽く、ラインの重さを活用した独特なキャスティングも特徴といえるでしょう。
フライフィッシングのタックルは、ロッド、リール、ライン、バッキングライン、リーダー・ティペット、フライ。
フライフィッシングは、ラインの重さで毛鉤を飛ばすので、専用のかなり太いラインを使用し、フライも数種類用意して、頻繁に変えて行います。
キャスティング方法も、様々なテクニックがあります。
ラインを狙い通りに操ることができるようになるために、練習するといいでしょう。
スポーツのように、練習するほどキャスティングが上達することも、魅力の一つです。
おすすめフライロッド
Maxcatch Premier フライロッド と Avidフライリール(ロッドケース付き)
こちらのロッドは、軽く振りやすいのが特徴。
4ピースに思えないほど、しなやかな使い心地の一品。
リールは気持ち良く回転してくれ、ドラグ設定も細かくできるので、コストパフォーマンスがよくおすすめですよ。
テンカラで使う毛鉤の種類
毛鉤の種類についてみていきましょう。
毛鉤は、
- 羽の向き。
- ドライかウェットか。
これらの点で区分できます。
それぞれの種類と特徴について押さえておきましょう。
羽の向きによる毛鉤の種類
テンカラ釣りで使用する毛鉤は、3種類。
- 普通毛鉤
- 逆さ毛鉤
- 順毛鉤
毛鉤の羽の部分(ハックル)の向きの違いによって、分けられます。
毛鉤の種類 | 羽の向き | 特徴 |
普通毛鉤 | 鳥の羽根をハリの軸部分に巻き付けてあり、これが軸に対して垂直に真っ直ぐ立ち上がっているもの。 | 水流をつかみやすく、操作性が高い。
本当の虫が流れるような演出ができるので、初心者でも扱いやすい。 |
逆さ毛鉤 | 鳥の羽根が、ハリの軸からラインアイに向けて逆立っている。 | 水中から引き上げた際に、ハックルが開くのが特徴。(水中昆虫の羽化を思わせて喰らいつかせる。)
なかなか釣れないときにおすすめ。 水の抵抗をしっかり受けやすく、手元にもそれが伝わるのも特徴。 |
順毛鉤 | ハリ先に向けて鳥の羽根が倒れていたり、傾斜している。 | 水面に浮かんだり、ゆっくり沈むのが特徴。
アクション性はないものの、しなやかに水流の中を動かせるため、警戒心を与えにくいのがメリット。 他のテンカラ毛鉤と異なるアプローチをしたいときに使うのがおすすめ。 |
羽の部分の向きは違うものの、どれも渓流魚たちの喰い気を刺激するような羽虫のような形をしていているのは同じです。
毛鉤のタイプ
次に毛鉤のタイプ(ドライ・ウェット)についてみていきましょう。
テンカラ毛鉤のタイプ
ドライタイプ(浮かぶ)の毛鉤。
ウエットタイプ(沈む)の毛鉤。
毛鉤のタイプは大きく分けてこの2種類です。
テンカラの毛鉤の種類 | 特徴 | |
ドライ | 普通毛鉤。
順毛鉤。 |
水面に浮かんで、流れて行きやすい。
魚の活性が良いときにおすすめ。 |
ウェット | 逆さ毛鉤。 | 水中に沈んで流れていく。
なかなか釣れない日中、活性が悪い時におすすめ。 |
テンカラ竿を振り、毛鉤付いている水を払ったり、フロータントを使って浮かせています。
毛鉤のサイズはどう選ぶ?
ここまでは毛鉤はどんなもので、どんな種類があるかについてご紹介しました。
初心者のうちは、なかなかどんなサイズの毛鉤を使用したらいいのか迷いますよね。
ここからはテンカラ釣りで使う毛鉤のサイズについてみていきましょう。
毛鉤のサイズ
毛鉤のサイズ、それはすなわち針のサイズを指します。
渓流で使われる毛鉤のサイズは、一般的に#12。
#12サイズが通常よく使われるのですが、時期によっては、#12サイズの毛鉤では大きすぎるという場合もあります。
その時期にターゲットとなる渓流魚が捕食する虫の大きさを観察して、毛鉤のサイズを合わせてあげると、より釣果を挙げやすくなるでしょう。
時期ごとの毛鉤のサイズ目安
時期 | 毛鉤のサイズ |
渓流釣り解禁直後 | #16~#20 |
活性の高くなってくるGW前後 | #14~#12 |
活性の高い5~6月 | #10~#14 |
活性の落ちてくる7~9月 | #14~#16 |
このように使い分けるといいでしょう。
渓流釣りの解禁直後は、まだ渓流魚の大きさも小さく、活性も低め。
そのためこの時期に使用する毛鉤のサイズは、小さめのものを私は選んでいます。
活性が高くなる時期には、#10~14サイズを、活性が落ちてくる夏~禁漁前までは#14~16サイズを使用するといいでしょう。
おすすめの毛鉤
テンカラ釣りの毛鉤のサイズについてお伝えしてきました。
ここからは実際に釣りをする際におすすめの毛鉤をご紹介いたします。
おすすめ毛鉤①:普通毛鉤
ダイワ フライ テンカラ毛針セット スタンダードオールシーズン
まず最初にご紹介するのは、ダイワの普通毛鉤です。
カゲロウだけでなく陸生昆虫も演出できるので、季節に関係なくオールラウンドに使うことができる一品。
サイズは#12と、使いやすい大きさですよ。
カラーもブラウンとホワイトが2本ずつ入っています。
おすすめ毛鉤②:逆さ毛鉤
リバーピーク 逆さフライ 毛鉤 テンカラ用 和式タイプ #14 4本セット (白黒)
こちらはリバーピークの逆さ毛鉤です。
白と黒のコントラストが、魚たちを魅了し、よく喰いついてくれる一品。
国内でハンドメイドで制作された毛鉤で、サイズは#14と少し小さめ。
おすすめ毛鉤③:順毛鉤
ヴァンフック テンカラマスター TM 真田 #14
こちらはヴァンフックの順毛鉤です。
テンカラ名人の巻く「伝統毛鉤」をベースに作られている一品。
一つのパックにカラーの違う毛鉤が3つ入っているので、使い分けることができますよ。
サイズは#14なので、活性が上がってくるGWや真夏などに使用するのがおすすめ。
順毛鉤なので、自然に見せてくれますよ。
おすすめ毛鉤④:普通毛鉤
n-VISION テンカラ・黒毛ばり 4本セット #12~18
こちらは、n-VISIONの普通毛鉤。
オールシーズン釣れる汎用性の高い一品です。
サイズ展開も豊富で、#12~18まであるので、サイズ別に持っておくのがおすすめです。
よく釣れるので、活性の高い時期には、必ず使っている毛鉤ですね。
おすすめ毛鉤⑤:逆さ毛鉤
n-VISION テンカラ・逆さ毛ばり 2色4本セット
こちらもn-VISIONの逆さ毛鉤。
小刻みに誘うと、魚が興奮してアタックしてくるよう設計されている一品。
ハックルの量は少なめなのも特徴。
サイズは#10と少し大きめなので、最も活性の上がる5・6月に使うと効果的ですよ。
【渓流テンカラ】毛鉤サイズはどう選ぶ?活性に合わせて使い分けよう:まとめ
今回は、渓流でのテンカラ釣りに使う毛鉤のサイズについて、ご紹介しました。
初心者にとって、毛鉤のサイズや種類はどう選ぶかは、難しいですが、毛鉤の種類やサイズについて知ることで、釣果をあげやすくなります。
その時の魚の活性や、自分のアプローチに合わせて使い分けることが重要です。
毛鉤の種類やサイズの選び方を知って、もっと渓流テンカラ釣りを楽しみましょう。