このような疑問にお答えします。
清涼な空気と、自然を楽しめるのが魅力の渓流釣り。
そんな渓流釣りは、海釣りのように「夜釣り」を楽しむというのはあまり聞かないですよね。
しかし「朝」や「夕」のマズメ刻を狙うためにも、暗い内から釣りを楽しみたいもの。
私もマズメ刻を狙うために、早朝に渓流にいくのですが、夜釣りはしたことがありませんでした。
そこで今回は、「そもそも渓流で「夜釣り」は行ってもOKなのか?」ということや、注意しなければならないことについてご紹介いたします。
渓流での「夜釣り」について知って、もっと釣りを楽しみましょう。
目次
渓流での釣りとは
川の最上流である源流の下流に続く渓流域で行う渓流釣り。
渓流は、落ち込みと淵が交互に現れるのが特徴の川です。
渓流は、川に沿って林道があることも多いので、源流に比べると、危険が少ないのも特徴の一つ。
渓流を含む河川で行う釣りは、人の安全や魚の保護のため、
- 釣りのできる期間
- 釣ることのできる魚
が設けられています。
まずは渓流釣りのできる期間と、渓流で釣れる魚についてみていきましょう。
渓流釣りの時期
渓流釣りのできる時期は、地域によって多少違いはありますが、一般的に3月から9月頃までです。
自分の行きたいエリアが決まっている場合は、各漁業協同組合HPで解禁日を確認しておくとよいでしょう。
また渓流魚の産卵時期と、卵からかえった稚魚が育つまでの時期である10月から2月は、保護の観点から禁漁期間です。
10月から2月までの禁漁期間は、渓流で釣りは出来ないので注意しましょう。
禁漁期間に釣りをしてしまうと、各都道府県の漁業規則によって異なりますが、罰則の対象です。
前歴がつきますし、略式起訴で、通常最上限の金額の罰則を受けることになってしまいます。
多くの場合、金額は10万円以下、または30万円以下の罰則になりますので、魚を守るためにも絶対にやめましょう。
禁漁期間に釣りをしたい場合は、管理釣り場を利用するといいですよ。
渓流釣りのターゲットとなる魚とは?
渓流釣りのターゲットとなる魚についてみていきましょう。
渓流でのターゲットは、大きく分けると、天然と放流のものがいます。
- 天然(天然魚)は、稚魚放流や魚卵放流も含め、その川で成長した魚のこと。
- 放流(放流魚)は人工的に育てた魚を川に放ったもの。
また渓流釣りでのターゲットとなる魚の種類は、以下の通りです。
渓流釣りのターゲット
- イワナ
- ヤマメ
- アマゴ
- ニジマス
- オショロコマ
- アメマス
これらの魚は一年中渓流に生息していますが、産卵、稚魚の成長する時期(10月から2月)は禁漁になります。
ヤマメに限らず、渓流魚は準絶滅危惧種に指定されているものが多いです。
渓流魚は、近年砂防ダムの影響で、自然繁殖が難しくなっているため、各漁協で養殖され、放流されています。
養殖や放流にはお金がかかるため、それを支えるためにも「遊漁券」は必ず用意して釣りを行いましょう。
遊漁券
遊漁券とは、河川で対象となる魚を釣る際に必要になる許可証のことです。
河川ごと、または河川のエリアごとに、その土地の内水面漁協が管理、販売しています。
遊漁券は
- 対象の魚ごとに設けられていることが多い。
- 一日のみ有効の「日券」と一シーズン有効の「年券」がある。
遊漁券の値段は、地域や釣る魚によって異なりますが、
- 日券 500〜3,000円
- 年券 2,000〜15,000円(日券5回分くらいの値段)
- 現場売り 1,500~4,000円(日券より1,000円ほど高いことが多い。)
で購入することが出来ます。
遊漁券は漁協や釣具店、個人商店、インターネットやアプリなどで購入できますよ。
事前に遊漁券は用意してから釣りに行きましょう。
渓流でよく釣れる時間と天気
渓流釣りをしていて、魚の姿は見えているのに釣れないなんてこともありますよね。
釣り方を変えてみたり、場所を変えてみるのも大事なことですが、渓流釣りでは、よく釣れる時間があるのです。
よく釣れる時間帯、それは「マズメ刻」です。
釣り人なら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
渓流釣りに限らず、釣りをするゴールデンタイムである「まずめ刻」。
釣りは多くの場合、朝マズメや夕マズメの薄暗い時間帯に釣果があげやすくなっていて、それは渓流釣りでも同様です。
このマズメ刻に渓流釣りをすると、他の時間帯に比べて明らかに釣果に違いが出ますよ。
マズメ刻は、
- 釣り人も少なく、魚に気配を感じ取られにくい。
- 薄暗く、魚の警戒心が弱い。
- 魚が捕食を行うタイミング。
このような時間帯のため、釣りやすくなるのです。
とはいえ、釣りをしない方にとっては、「マズメ刻」と言われてもピンとこないですよね。
まずは「マズメ刻」とはどんな時間なのかについてみていきましょう。
マズメ刻とは?
マズメ刻*は、釣りのゴールデンタイムと呼ばれる時間帯。
水温が低い初期のシーズンを除き、魚の活性が上がりやすい時間帯と言えるでしょう。
マズメ刻の時間帯と特徴
時間帯 | 特徴 | |
朝マズメ | 夜明けから日の出までの前後1時間の時間帯。 | 夜明けなので、先行者がいない。 |
夕マズメ | 日没前後の1時間の時間帯。 | 朝昼に渓流に入った先行者が帰った後で、人が少ない。 |
このようにマズメ刻は、急に明るさが変わる時間帯です。
とくにドライフライを使用すると、とても食いつきがいいと私は感じています。
場所によっては、夜釣り(日没~日の出まで)は禁漁の場合もありますので、事前によく確認しておきましょう。
まずめ刻の調べ方
マズメ刻は、インターネットの検索サイトで、
- 地名
- 日の出または日没
と入力して検索すると、簡単にいきたい渓流の日の出、または日没の時間がわかります。
日の出または日没の前後1時間が「まずめ刻」になるので、それに合わせて釣りに行きましょう。
渓流釣りでよく釣れる天気
次に渓流釣りで、よく釣れる天気についてみていきましょう。
よく釣れる天気
- 晴天後の曇り。
- 小雨が降っている。
- 雨の後。
渓流釣りでは、一般的に、雨の後に魚の活性が上がり釣れやすいです。
雨の後に活性が上がりやすい理由としては、
- 雨で木から落ちた虫類が増える。
- 濁りの影響で魚の警戒心が薄れる。
このように、魚の活性が上がりやすい条件が揃うため、釣果があげやすくなります。
長雨が続いた翌日は一時的に水温が下がり、魚の活性が下がることがありますので注意が必要です。
悪天候や、長雨の後は、これまでの釣れるパターンが変わり、今までの情報がリセットされることもあると頭にいれておきましょう。
また強い風や豪雨、台風などの悪天候は、水位や水質が悪化し、魚が警戒心を強めてしまい、釣れにくいだけでなく、増水して危険を伴う場合があります。
渓流釣りをする際は、天気予報などを活用するほか、水位の上昇がないかを確認して行って下さいね。
渓流での夜釣り
渓流でのよく釣れる時間帯と天気についてご紹介しました。
ここからはマズメ刻の前後、夜釣りについてみていきましょう。
そんな方もいらっしゃると思います。
夜釣りの魅力や、そもそも夜間に釣りはできるのかなどについておさえておきましょう。
夜釣りの魅力
渓流での夜釣りは、文字通り「夜間に渓流で釣りをすること」ですよね。
まずは渓流での夜釣りのメリットについてみていきましょう。
夜釣りのメリット
- 魚が日中には活発に動いていない場所に出現することがある。
- 人の活動が少ないため、より釣果が期待できる。
これらのメリットがあります。
昼間とは異なる雰囲気や釣果の期待ができます。
また一緒に釣りをする仲間がいる場合は、その交流も楽しむことができるでしょう。
夜間には星空や虫の音なども加わり、よりロマンチックな雰囲気が味わえるのも魅力です。
渓流の多くは「国立公園」の中にあることが多いです。
国立公園では、「自然公園法」に従う必要があり、指定のキャンプ場以外での野営は、原則禁止されています。
渓流での野営をする場合は、禁止された場所でないかを事前に確認しておきましょう。
また許可された場所であっても、火の取り扱いには十分注意が必要です。
そもそも夜釣りはできるのか?
ここまでは渓流での夜釣りの魅力についてみていきました。
そんな疑問を持つ方もいらっしゃると思いますので、一緒に確認していきましょう。
渓流釣りでは、遊漁券を購入する必要がありますよね。
漁協の鑑札は、基本的に日の出から日没まで。
そのため渓流での夜釣りは管轄漁協の規則違反となる場合が多いので注意しましょう。
また夜釣り自体は禁止されていないものの、釣り方に指定があるなどの場合もあります。
渓流で夜釣りを行う場合は、
- 行くエリアの管轄漁協の規則や法令を確認する。
- 騒いだり、ゴミを捨てないなどのマナーの厳守。
- 自然環境に配慮する。
- 安全性を確保する。
などが必要です。
夜間の渓流は、足場が悪いほか、野生動物などと遭遇する恐れなどの危険も伴います。
十分注意しましょう。
夜の時間帯の選び方
次に渓流での夜釣りをする際、どの時間帯がおすすめなのかをご紹介いたします。
渓流夜釣りの時間帯としては、
- 日没後から深夜の時間帯。
- 夜明け前の暗い時間帯。
がいいでしょう。
夜間は風が静かなことが多く、昼間に比べて水面が静かになり、魚が餌を狙いやすくなりますよ。
夏の夜釣りでは、大型ドライフライが圧倒的に有利に働きます。
明かりが集まる蛾や大型のカゲロウなどの羽虫が夜になってもよく飛び回るため、羽虫によく似たドライフライが食いつきがいいのです。
ただし涼しくなると、羽虫が飛び交うのを止めてしまうので、21時頃までがいいでしょう。
また真夜中は、街灯などがない渓流では、ほとんど釣果を挙げられませんし、危険もあるので、やめておくのがベターです。
朝方は、夜露に濡れるため、ドライフライよりも、小魚に見立てたルアーフィッシングの方が釣果があげやすいですよ。
夜釣りの安全対策と注意点
渓流での夜釣りの魅力やおすすめの時間帯についてご紹介しました。
しかし夜間の渓流では、危険を伴うこともあります。
ここからは渓流での夜釣りをする上で注意すべきことについてみていきましょう。
渓流夜釣りの注意点
- 安全に注意する。
- 釣りのルールの厳守。
- 照明器具の使用に注意する。
- 防寒対策を行う。
- 魚の保護を意識する。
これらの点に注意が必要です。
具体的にみていきましょう。
安全に注意する
夜間の渓流は、暗く、視界が悪くなります。
狭く足場の悪い渓流では、滑りやすい岩や段差、急流や深い流れなど、たくさんの危険が潜んでいることも。
また一人で行くのではなく、何人かと一緒に行くことで、安全性は高まります。
万が一の怪我で動けなくなった場合にも助けられることがありますので、できるだけ一人ではなく誰かと一緒にいくのがおすすめです。
また一人で行く際は、家族や信頼できる人に、行き先や滞在時間などを伝えておくことも重要です。
場所によっては、足場が悪いだけでなく、熊や鹿などの野生動物がでるなどの危険を伴うこともあります。
トラブルに遭わないための準備をしっかりして、釣りを楽しみましょう。
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こちらは口に入れても安心なハッカ油です。
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暑い時期には、ハッカ油で作ったスプレーをかけるだけで、虫除けとしてだけでなく清涼感も味わうことができます。
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これを使うだけで、ヤマビルが近寄ってこなくなるので、山や沢などに行くときに使っておきたい一品。
渓流釣りや、キャンプで必ず使っています。
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モンベルの熊よけ鈴は、ころんとした見た目が可愛く、鈴の音もいい一品。
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音がきれいなのでつけていると歩くのが、楽しくなる鈴ですよ。
釣りのルールの厳守
渓流釣りには、ルールがありますよね。
渓流釣りのルール
- 下流から上流へと釣り上がる。
- 先行者優先。
- 駐車スペースを利用する。
- 使用してはいけない仕掛けがある。
- ゴミは持ち帰る。
- コミュニケーションをとる。
このようなルールは夜間に釣りをする場合も、同様に従う必要があります。
夜釣りが禁止されている場所では、絶対に行わないようにしましょう。
事前に駐車スペースがあるかについて、きちんと確認しておきましょう。
照明器具の使用に注意する
夜間は暗く視界が悪くなるため、照明器具が必要になります。
身を守るためにも、ヘッドライトやランタンなどの照明器具は必要不可欠です。
ヘッドライトは、両手が空くので、安全性からもおすすめですよ。
照明器具を使用する際は、他の釣り人や自然に配慮し、明るすぎないように調整しましょう。
また、他に釣り人がいる場合は、照明器具の光が合わさらないようにすることも重要です。
おすすめランタン
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こちらのランタンは、折りたたみ式なので、携行性の良いランタンです。
LEDのライトは500ルーメンの明るさなので、真っ暗な夜間の渓流でも十分照らしてくれますよ。
また夜釣りだけでなく、災害時の備えやキャンプにも大活躍してくれる一品。
おすすめヘッドライト
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こちらのヘッドライトは、軽量で、つけていても重さを感じにくい一品。
95ルーメンの明るさがあるので、足元を十分明るく照らしてくれます。
メインLEDでは明るすぎる場合に、こちらに切り替えて使用するといいでしょう。
防寒対策を行う
山あいの渓流での夜間帯は、平地と違い気温が下がり、寒くなることがあります。
昼間は上着がいらないという季節であっても、渓流での夜釣りを行う場合は、
- ウィンドブレーカー
- タイツ
- 手袋
などの防寒対策を行い、体調を崩さないようにしましょう。
おすすめレインジャケット
フォックスファイヤー 防水 3Dウルトラライト レイン ジャケット
こちらは超軽量のウェーディングジャケットです。
耐磨耗性に優れた生地は、しなやかなので着心地もいいですよ。
スタッフバッグが付属していて、収納すると、コンパクトになります。
魚の保護を意識する
夜間は、視界が悪いため、魚の捕獲や、処理を行うことが困難な場合があります。
渓流魚は、海と違い、そもそも生息数が少ないので、取り過ぎると枯渇してしまいます。
魚の保護のためにも、適切な釣り具や釣り方を選び、魚を傷つけないように心がけましょう。
渓流での夜釣りの注意点
- ライトやヘッドランプを使って明るさを確保する。
- 事故を防ぐために、周囲の状況の把握をする。
- ライフジャケットなどの安全装備を準備する。
- 熊よけ、虫除けなどの対策もしっかりしておく。
渓流での夜釣りをする際は、これらの注意点に十分に配慮しながら行ってくださいね。
渓流での夜釣りはできる?おすすめの時間帯と危険回避の対策とは?:まとめ
今回は、渓流での夜釣りについてご紹介しました。
あまり行っているイメージのない夜の渓流釣り。
夜の渓流は、真っ暗で視界も悪いので、危険も伴いますが、人が少なく、静かなので、釣果をあげるチャンスでもあります。
今回ご紹介した注意点などをしっかりおさえ、事前に情報収集や十分安全に備えて、渓流釣りを楽しみましょう。