
このような疑問にお答えします。
川や池などに生息する「ナマズ」。
ナマズ釣りを始めてみたけど、いまいち釣れないなんてことありますよね。
私も昼間にナマズを狙ったことがありますが、全然ヒットしませんでした。
そのため、ナマズを釣るためには、どの時間帯が一番釣れるのかを知ることが重要な要素です。
今回はナマズの生態と、釣りやすい時間帯についてご紹介いたします。
釣りやすい時間帯について知って、もっとナマズ釣りを楽しみましょう。
目次
ナマズとは?

まず最初に「ナマズ」とはどんな魚なのかについて、おさえておきましょう。
日本に生息する代表的なナマズは、「マナマズ(学名:Silurus asotus)」。
ナマズ科には他にも「イワトコナマズ」「ビワコオオナマズ」などがいますが、釣りで一般的に狙うのはこのマナマズです。
ナマズの基礎情報
- 分類:コイ目(Cypriniformes)ナマズ科(Siluridae)ナマズ属(Silurus)マナマズ(Silurus asotus)
- 英語名:Japanese catfish
- 別名:川ナマズ、泥鰌王(どじょうおう)など
- 生息:日本各地の淡水(河川・池・用水路など)
このような魚です。
誰もが知っている特徴としては、大きな口と2対のヒゲ(口ひげ)。
実はこのヒゲは、暗い水中でエサを探すための重要な感覚器。
視覚よりも髭の方が嗅覚や触覚に優れています。
ナマズの外見的特徴
ナマズ(マナマズ)の外見の特徴についてみていきましょう。
ナマズの外見
- 大きさ:平均サイズは40〜60cm程度。70cmオーバーの大物も。
- 頭部;大きな頭部が特徴。
- 体型:平たい。
- 長く伸びた2対のヒゲ。
- 体色:黒褐色〜黄褐色
このような外見をしています。
ナマズの目は小さく視力は弱いものの、嗅覚と触覚が非常に発達。
あの特徴的なヒゲが感覚器官になっていて、暗い水中で獲物の動きを探知するセンサーの役割を果たしています。
そのため濁った水や夜間でも、正確にエサを察知できるんですよ。
ココがポイント
体色は黒褐色〜黄褐色で、住む環境によって変化しますよ。
- 泥底の川:黒:っぽい。
- 砂地の池やや明るい色合い。
これは、背景に溶け込んで外敵から身を守る「保護色」の一種です。
ナマズの分布
ナマズは日本の淡水魚の中でも特に分布が広い魚種であり、全国各地の河川・湖沼・用水路に生息しています。
その強い生命力と環境適応力から、「日本のどこでも会える魚」と言っても過言ではありません。
ここではナマズの分布エリアと、生息環境の特徴を詳しく解説します。
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1日本におけるナマズの分布範囲
ナマズ(マナマズ:Silurus asotus)は、北海道南部から九州までの広範囲に分布しています。
かつては本州・四国・九州が中心でしたが、近年は北海道や沖縄でも移入個体が確認されています。
特に個体数が多いのは、
- 関東平野(利根川水系・荒川・江戸川など)
- 中部〜近畿地方(木曽三川、淀川水系など)
- 九州北部(筑後川水系など)
これらの地域は流れが緩やかで、底質が泥や砂で構成されているため、ナマズにとって理想的な環境が整っていますよ。
ナマズは流れの緩やかな河川や、池、用水路などに生息。
特に好むのは、深み・淀み・護岸の陰・水門付近など、身を隠せる場所ですね。
日中はこうした場所に潜み、夜になると活発にエサを求めて動き回ります。
また、ナマズは酸素が少ない環境でも生きられる強靭な魚なんですよ。
他の魚が棲めないようなドブ川や農業用水でも生息可能で、日本の夏の水辺に強く適応した魚といえます。
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2世界におけるナマズの分布
ナマズ(マナマズ)は、アジア東部原産の魚です。
そのため、日本のほかにも中国・朝鮮半島・ロシア沿海地方などにも自然分布していますよ。
また海外では同属の仲間が多数存在し、ナイルナマズやチャネルキャットフィッシュなど、地域ごとに異なるナマズ文化が根付いています。
ナマズ科の魚は環境耐性が高く、世界中の淡水域に生息。
ナマズ科の魚は、「地球上でもっとも成功した淡水魚の一群」と言われています。
生息環境の特徴

ナマズの好む生息環境についてもおさえておきましょう。
ナマズ好む生息環境とは
ナマズが好むのは、流れが緩やかで水深のある場所。
昼間は静かに潜み、夜になると浅瀬や水面近くに上がって活動を始めます。
そのため釣りをする際は、日中に隠れていそうな場所を見つけることが釣果アップの鍵になりますよ。
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1河川(中流〜下流域)
河川は、ナマズの代表的な生息場所です。
特に、流れが緩く淀みがある場所が◎。
主な隠れ場所
- 護岸の割れ目や石の隙間。
- 橋脚の陰。
- テトラポッドの内側。
- 河川合流部や堰の下。
これらがナマズが日中に身を隠す「定位置(ストックポイント)」になりやすいですね。
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2池・沼・ため池
池や沼、ため池などの流れがほとんどない場所でも、泥底や水草が多ければ、ナマズは生息しています。
特に農業用水の流れ込みや、排水口付近は酸素供給が多く、エサも豊富。
夕方以降に活性が高まるので、釣り上げるチャンスですね。
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3用水路・ドブ川
用水路やドブ川などの狭い水路にも、ナマズは生息しています。
ナマズは酸欠や濁りに強い魚です。
またナマズにとっては、他の魚が少ない環境の方が安心して棲めるので、こういった場所にも生息しています。
釣り人
都市近郊でナイトゲームを楽しむことのできる最大の理由は、このタフな生命力にあるんですよ。
季節による生息場所の変化
ナマズは水温変化に敏感な魚で、季節によって居場所を変えます。
その傾向を知っておくと、「どの時期にどのポイントを狙うか」が明確になります。
| 季節 | 主な居場所 | ポイントの特徴 |
| 春(3〜5月) | 河川の浅瀬・流れ込み付近 | 水温上昇で活動開始。
産卵期前で浅場に集まりやすい。 |
| 夏(6〜9月) | 中流〜下流・用水路・池 | 最盛期。
夜間は岸際・草の間に潜むエサを追う。 |
| 秋(10〜11月) | 深み・流れのある場所 | 水温低下でやや深場へ移動。
日没直後に活性が高い。 |
| 冬(12〜2月) | 深場・障害物の陰 | 水温が低く活動停止。
底に潜りじっと過ごす。 |
季節ごとに、ナマズは生息場所を変えています。
これらのポイントをおさえることで、釣果アップが期待できますね。
ポイント
ナマズが居心地がいいと感じる条件
- 水温:20〜28℃。(最も活発に動く範囲。)
- 水質:やや濁りがある方が安心する。
- 底質:泥や砂、草の根などがある場所。
- 障害物:隠れられる岩やブロック、倒木など。
- 音や波動:小魚や虫が発する振動に敏感に反応。
特に「濁り+流れの緩い場所」はナマズの鉄板パターン。
大雨の翌日などは一気に浅瀬に出てくるため、夜間の爆釣チャンスとなります。
ナマズの生態と特徴

ナマズがどんな場所に生息しているかについてご紹介しました。
ここからはナマズの生態の特徴についてみていきましょう。
ナマズの大きさと寿命
ナマズ(マナマズ)の平均サイズは、40〜60cm程度。
しかしナマズにとって環境が良い河川では、70cmオーバーの大物も珍しくありません。
大物のナマズの体重は最大で6〜7kg。
引きの強さは、淡水の怪力と呼ばれるほど強力です。
釣り人
ナマズは寿命は10〜15年と長寿な魚。同じポイントに何年も棲みつく個体も多いので、去年いたナマズが同じ場所にいたということも珍しくないんですよ。
ナマズの食性
ナマズは完全な肉食性の魚です。
主な捕食対象
- 小魚(オイカワ・モツゴ・フナなど)
- カエル
- ミミズ
- 昆虫・水生昆虫
- 小型の甲殻類(エビなど)
このような生物を捕食しています。
また夜行性のため、夜間水面付近で捕食することが多いですよ。
獲物が動いた時の「波動」や「音」に敏感に反応して、捕食しています。
この性質を利用した、ポッパーやノイジー系ルアーでの釣りが非常に効果的です。
ナマズのハイシーズンとピーク時間とは?

ナマズの生態についてご紹介しました。
ここからはナマズの季節ごとの活動状況と、一日の中で一番活性の上がる時間帯についてみていきましょう。
ナマズのハイシーズン
ナマズの季節ごとの活性と活動についておさえておきましょう。
季節ごとの活性と活動
| 季節 | 活性 | 行動 |
| 春(4〜6月) | 活性上昇・産卵期 | 水温上昇で捕食再開。
産卵行動も見られる。 |
| 夏(7〜9月) | 最盛期 | 高水温期で夜間の捕食が活発。
トップウォーター向き。 |
| 秋(10〜11月) | 活性やや低下 | 気温低下で動き鈍くなるが、日没直後はまだ狙える。 |
| 冬(12〜3月) | 低活性 | 冬眠状態に近く、深場でじっと過ごす。
釣果は少なめ。 |
このような活性と行動をしています。

このころから活性もUPし、より釣果をあげやすくなります。
一年を通して狙うことはできるものの、確実に釣果をあげるなら、やはり夏の時期に行うといいでしょう。
ピーク時間
ナマズを狙う際の時間帯についてもみていきましょう。
そもそもナマズの活性が上がる時というのは、
- 気温
- 水温
- 気圧
などの条件がそろう時に、急上昇します。
特に、日没前後と日の出前のマズメ刻は、水面付近に浮上し、トップウォータールアーに激しくアタックしてくれるため、釣果をあげやすくなります。
時間帯ごとの特徴についてもおさえておきましょう。
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1朝マズメ(夜明け前後)
夜が明ける直前の30分〜1時間、いわゆる朝マズメは、ナマズが最後の捕食行動をとる時間です。
人の気配が少ないため、警戒心も薄れ、ルアーへの反応も良好です。
ナマズの行動パターン
- 捕食行動の最終ラウンド。
- 浅場から徐々に深場へ戻る。
- 活性は高くても、夜ほど派手な動きには反応しづらい。
このような行動を取ります。
朝マズメは水深のあるカーブ外側、水門の周辺、田んぼの流れ出しこれらの場所を狙うのがおすすめです。

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2夕マズメ
夕マズメは、ナマズのフィーディングタイムです。
明るさが徐々に落ちていく中で、水温が下がり始めるタイミングにナマズのスイッチが入り、活性が一気に上がります。
ナマズの行動パターン
- 昼間に隠れていた障害物の陰・深場から出てくる。
- 餌となる小魚やカエルを浅瀬・岸際で追う。
- 水面を意識し始めるが、完全なトップ狙いより少し下の層が有効。
このような行動をとります。
そのため、ナマズが集まる河川のカーブ外側、橋脚周り、田んぼや側溝の合流部を狙うといいでしょう。

クランクベイトやノイジー系が有効です。
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3夜
夜になると、ナマズの警戒心はほぼゼロ。
警戒しなくなったナマズが、浅場・流れ込み・コンクリート際など、浅い場所にまで浮いてきますよ。
まさに「トップウォータールアーが主役」の時間帯です。
ナマズの行動パターン
- 積極的に水面を意識して捕食。
- 移動範囲が広がり、一定コースを回遊。
- 強い音・波動に反応しやすい。
こういった行動をとります。
釣り人
取水口や排水溝周り、抜け道(用水路・合流点)、水門の下流にナマズが集まるので、こういったポイントを狙うといいでしょう。
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4日中
活性の落ちる日中は、日陰やカバー下に潜む個体をピンポイントで攻めるといいでしょう。
日中は活性が低いため、釣果は落ちますが、護岸の影や橋脚下、水門などに潜んでいる個体を狙えば釣果をあげることができますよ。
日陰+流れがあるポイントが鉄則です。

季節や時間帯以外の要素
雨上がりや曇天の日の夕方から夜にかけての時間帯は絶好のチャンス。
濁りが入ることで警戒心が薄れ、浅瀬までエサを追い込むようになります。
このタイミングを狙うことで、釣果が一気にアップしますよ。
ナマズを釣るのに使うタックルとは?

出典引用:釣りぽHP
ここからは、ナマズ釣りに使うタックルは、どんなものがいいのかについてもみていきましょう。
私がナマズ釣りで使うルアーのタックルをご紹介いたします。
ナマズ釣りのタックル
- ロッド:M~MHの7ft前後のベイトロッド
- リール:小型ベイトリール
- ライン:PE3~4号+リーダー20lb
- ルアー:ノイジー系・黒系カラー
このようなタックルを使用します。
ロッドはナマズ専用のもの以外に、バス用のものなどを代用することも可能ですよ。
ナマズ専用ロッドと違い、バス用のロッドであれば、多様な魚種が狙えるのもいいところです。
おすすめロッド
アブガルシア バスフィールド シリーズ 各種
こちらはアブガルシアのバス用のベイトロッド、バスフィールドです。
「手軽にバス釣りを始められて、長く使えるように」がコンセプトのバスフィールドなので、初心者にも扱いやすい一品。

おすすめリール
ダイワ ベイトリール 21PR100 ノーマルギア/ハイギア (右・左ハンドル)各種
こちらはダイワのベイトリールです。
バス用ですが、ナマズやソルトにも対応可能な一品。

おすすめルアー
スミス ルアー ジッターバグ CF JTD クリッカー 5/8oz No.18 PHBNB ピンク/ニッケルボデイ・上下ブラック
こちらはスミスのナマズ専用のルアー、「ジッターバグ」です。
ナマズを狙うなら、まずは「ジッターバグ」という定番のルアー。

ナマズ釣りは時間帯がカギ?最も活性の高い時間を狙って爆釣しよう!:まとめ

今回はナマズ釣りに適した時間帯とタックルについてご紹介しました。
ナマズは夜行性で、特に日没後1~2時間が一番よく釣れる時間帯です。
時間帯によって、活性はもちろん、狙うポイントや使いたいルアーも異なってきます。
今回ご紹介したポイントを参考にして、ナマズ釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか。