このような疑問にお答えします。
山あいでの渓流釣りは、大自然も満喫出来る上に、魚も美しく最高ですよね。
そんな渓流釣りをする時には、「遊漁券」を購入する必要があります。
子供の頃川釣りをしたけれど、持ってなかったな、という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし川での釣りは基本的に「遊漁券」が必須です。
持っていないと罰則の対象になってしまうことも。
そんな「遊漁券」は何故必要なのか、購入はどこでできるのかなどについて、今回はご紹介いたします。
「遊漁券」について知って、渓流釣りをもっと楽しみましょう。
目次
渓流釣りってどんな釣り?
山あいで行う渓流釣り。
装備も海釣りに比べると多かったり、独特のルールもあるため、少し敷居の高いイメージを持つ方も多いかもしれません。
しかし一度やってみるとはまってしまうこと間違いなしの、魅力たっぷりの釣りなんですよ。
渓流釣りの魅力
- 美しい大自然と澄んだ空気に癒やされる。
- 魚のいるポイントを探して歩く楽しさ。
- 川の水が冷たいため、夏は涼しい。
- テクニックも要求されるため、自分の力を試せる。
このような魅力が詰まっています。
そんな魅力たっぷりな渓流釣りとは、どんな釣りなのかをご紹介いたします。
渓流釣りとは?
最初に渓流釣りは、どんなエリアで行うのかについてみていきましょう。
渓流釣りは、河川の上流部、山あいの渓流で行う釣りです。
渓流釣りを含む河川での釣りは、
- 管理釣り場
- 漁業協同組合の管理下の河川での釣り
に区分することが出来ます。
管理釣り場とは、
- 河川の一部を川石等を使って区切り、その中に魚を放流した場所。
- 川のそばに池を作り、川から水を引き、魚を放した場所。
このような場所を指します。
管理釣り場は、その土地の人が管理して魚を放流しています。
そのため普通の河川と違い、管理釣り場では禁漁期間はありません。
河川での釣りは、
- 川の上流 源流・渓流釣り
- 川の下流 本流釣り
に分けられます。
渓流に沿って林道があることも多いので、川の最上流である源流に比べると、危険が少ないですよ。
また河川で行う釣りには、人の安全や魚の保護のため、
- 釣りのできる期間
- 釣ることのできる魚
が設けられているのも特徴の一つです。
釣りのできる期間と、渓流で釣れる魚についてみていきましょう。
渓流釣りの出来る期間
渓流釣りのできる時期は、地域によって多少違いはありますが一般的に3月から9月頃までです。
10月から2月までが禁漁期間となっており、釣りは出来ません。
渓流魚の産卵時期と卵からかえった稚魚が育つまでの時期である10月から2月は、保護の観点から禁漁期間となっています。
渓流釣りの解禁日は、各漁業協同組合HPで確認することができますよ。
禁漁期間に釣りをしたい場合は、管理釣り場を利用するといいでしょう。
注意
禁漁期間の釣りは、各都道府県の漁業規則によって異なりますが、罰則の対象です。
前歴がつきますし、略式起訴で、通常最上限の金額の罰則を受けることになってしまいます。
多くの場合、金額は10万円以下、または30万円以下の罰則になりますので、魚を守るためにも絶対にやめましょう。
渓流釣りで釣れる魚
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地域によって、多少違いはありますが、渓流には以下のような魚が生息しています。
- イワナ
- ヤマメ
- アマゴ
- ニジマス
- オショロコマ
- アメマス
これらの魚は一年中生息はしていますが、産卵、稚魚の成長する時期では禁漁になります。
渓流釣りをするのは解禁される3月~9月にしましょう。
渓流魚は見た目も美しく、食べても美味しいのが特徴です。
ただし川で釣れた魚は、寄生虫がいる場合もあるので、生食は避けましょう。
渓流釣りで必要な遊漁券とは?
渓流釣りは、期間が決まっているだけでなく、遊漁券の購入が必須です。
そんな疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
ここからは、遊漁券はどんなものなのかについてご紹介いたします。
遊漁券って何?
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遊漁券とは、河川で対象となる魚を釣る際に必要になる許可証のことです。
河川ごと、または河川のエリアごとに、その土地の内水面漁協が管理、販売しています。
遊漁券
- 対象の魚ごとに設けられていることが多い。
- 一日のみ有効の「日券」と一シーズン有効の「年券」がある。
このような特徴があります。
また遊漁券の値段は、
- 日券 500〜3,000円
- 年券 2,000〜15,000円
- 現場売り 1,500~4,000円(日券より1,000円ほど高いことが多い。)
地域や釣る魚によって異なりますが、このような相場で購入することができます。
「年券」の多くは5回前後で元が取れるような価格設定になっていて、いつも同じ河川・エリアへ釣りにいくであれば、「年券」がいいでしょう。
しかし遊漁券なしの状態で、渓流に入っているというペナルティ分、日券より高くなります。
事前に遊漁券は用意しておくようにしましょう。
同じ河川・エリアであっても別の対象魚を釣る際は、それぞれ対象の遊漁券が必要となります。
特にアユやイワナ、ヤマメ、アマゴなどの渓流魚は、それぞれ個別に遊漁券が設定されている場合が多いので注意しましょう。
また遊漁券はその漁協ごとにルールが違い、漁の方法が定めてあるものもあります。
事前にルールも調べておき、それに従って釣りをしましょう。
遊漁券が設定されている理由
渓流釣りをする際に必要な遊漁券。
という疑問を持つ方もいらっしゃると思います。
遊漁券が何故必要なのかについてみていきましょう。
渓流釣りに遊漁券が必要な理由
- 海と違い、魚の数が少ない。
- 砂防ダムの影響で、自然産卵がしにくい。
- 渓流魚の養殖・放流に費用がかかる。
これらの理由から、渓流釣りには遊漁券が必要になります。
渓流魚を絶滅させないため、「漁協」が管理し、「遊漁券」という仕組みが作られ、保護しています。
どういうことなのか、具体的にみていきましょう。
理由①海と違い、魚の数が少ない
理由の一つ目として、渓流では魚の数が少ないということがあげられます。
まずは山あいにある渓流を、海と比べてみましょう。
渓流と海の違い
- 海と比べ渓流は、川自体がとても狭く、小さな環境。
- 海と違い、川自体が狭いので、生息できる魚も少ない。
これらの理由で、釣り人が釣り上げてしまうと、渓流にはすぐに魚がいなくなってしまうのです。
私も理由を知ってから、渓流釣りはキャッチアンドリリースがほとんどになりました。
理由②砂防ダムの影響で、自然産卵がしにくい
上流からの土砂の流出を防ぐために設置されている、砂防ダム*。
*砂防ダムとは、砂防指定地内の河川や渓流において、上流から流入してくる土砂を貯留したり、既に河床に堆積した土砂の流出を防止するためのもの。
砂防ダムは、昔に比べると増加しています。
砂防ダムは人が安全に住むためには必要なものですが、残念ながら渓流に住む魚たちにとっては、住みにくい環境になってしまうのです。
砂防ダムの影響で、
- 渓流魚が産卵するための砂利などが、少なくなってしまった。
- 砂防ダムを造る際に、大きな岩が撤去されてしまい、渓流魚が隠れる場所がなくなってしまった。
渓流魚の生活環境が悪化し、住みにくくなっているほか、自然産卵ができなくなっています。
これらの理由で、自然に渓流魚が増加するのは難しくなっているのです。
理由③養殖・放流に費用がかかる
自然に増えることが難しくなっている渓流魚。
そのため、漁協が養殖・放流することで、渓流魚を減らさずに済んでいます。
しかし養殖や放流には、膨大な費用がかかるという問題点も。
この費用をまかなうためのシステムが、「遊漁券」なのです。
養殖・放流で渓流魚を守り、育てることで、私達は釣りを楽しむことができます。
私は遊漁券は、釣りをする使用料というより、渓流魚を育ててもらっているという意識で購入しています。
渓流魚を守るためにも、漁協の養殖・放流事業は必須です。
「遊漁券」が必要な渓流では、必ず購入しましょう。
しかし一部の河川では、遊漁券を必要としない場所もあります。
どんな場所で、遊漁券は必要としていないのかをみてみましょう。
遊漁券が必要ではない場所
- 漁協が管理できないような山奥。
- 釣り人がすくない場所。
このような場所があげられます。
こういった場所では、養殖や放流が行われていないため、生息する魚自体が少ないです。
山奥などは、土地勘がない人が行くと危険も伴いますので、十分注意しましょう。
また一見遊漁券が必要ではなさそうに見えても、必要な河川もあります。
遊漁券が必要かどうかは、事前によく調べておきましょう。
渓流釣りをする際は、漁協が管理しているエリアで、「遊漁券」を購入して行うのがトラブルにもなりにくくおすすめです。
遊漁券を買わないとどうなるの?
渓流釣りをする際の「遊漁券」はどんなものかについて、ここまではみていきました。
遊漁券は、渓流魚やその環境を守るために必要なものですが、
という疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
ここからは、遊漁券を買わないとどうなるのかについて、解説していきます。
渓流釣りで遊漁券なしは、違法行為
渓流釣りをする際に、事前に対象の遊漁券を用意せず、現場監視員の指示に従わないで、「遊漁券」を購入しなかった場合、それは「密漁」行為にあたります。
密漁は違法行為なので、警察に通報され、漁業法により罰せられることとなります。
その都道府県によっても、罰則は異なりますが、多くの場合、3年以下の懲役または、50万~100万の罰金が科せられることとなります。
都道府県での具体的な罰則例をみてみましょう。
福岡県では、100万円以下の罰金を科されることとなります。
漁業権漁場で釣りなどの遊漁をする場合は、漁協などで販売している遊漁券を購入し、漁協が定めたルール(遊漁規則)に従う必要があります。
遊漁券を購入せずに遊漁を行った場合、漁業権侵害に問われる場合があります。漁業権侵害をした者は、漁業法により100万円以下の罰金に処せられます。
出典引用:福岡県HP(内水面の遊漁のルール)
また近年罰則は強化される傾向にあります。
水産庁のHPによると、近年罰則は強化されたため、密漁は最大で3年以下の懲役または、3,000万円以下の罰金になるのだそう。
罰則等の強化
近年の悪質な密漁の発生状況を踏まえ、平成30年の漁業法改正において、大幅に罰則を強化しました(最大で3年以下の懲役又は3,000万円以下の罰金)。
3,000万円という罰金額は個人に対する罰金としては最高額であり、密漁の防止に大きな効果が期待されます。
出典引用:水産庁HP
このように遊漁券をけちってしまうことで、前科が付いたり、金額の大きい罰金を払うことになります。
遊漁券購入して、気兼ねなく釣りを楽しむ方がいいですよね。
遊漁券は、渓流魚を守るために必要なものです。
必ず事前に用意しておきましょう。
その時は、現場で監視員より現場売り券を購入しました。
万が一対象の遊漁券を間違えて購入してしまったという場合は、速やかに現場監視員より現場売り券を購入するようにしましょう。
遊漁券の購入の仕方
遊漁券を購入しないと、罰則の対象になるなど、大変なことになることがわかりました。
そんな悩みを持つ方もいらっしゃるかと思います。
どんな遊漁券を購入したら良いのかについて、ここからはみていきましょう。
購入する遊漁券の種類
遊漁券は自分が行くエリア、狙いたいターゲットのものを購入しておく必要がありますよね。
遊漁券は、先程も述べたように、いくつか種類があります。
遊漁券は大きなくくりとしての
- 日券
- 年券
- 現場売り券
という釣る期間から選ぶだけでなく、
- 釣るエリア
- ターゲットとなる魚の種類
- 漁法
からも種類を選ぶ必要があります。
その漁協によって、魚の種類によって遊漁券の設定を分けている場合があります。
そこが初心者にとっては、難しく感じてしまいますよね。
具体的にどんな券があるのかをご紹介いたします。
漁協ごとに設定の異なる遊漁券
- アユ券、雑魚券(その他の魚)のみ扱いのある漁協。
- アユ券、ヤマメ・イワナ券、雑魚券(コイ・フナ)など細かく分けて設定している漁協。
- 共通遊漁券*(県内の川どこでも釣りができる)の扱いのある漁協。
*共通遊漁券とは、主に東北の県で扱われている券で、県内の漁協が集まった、県漁業協同組合連合会が管理しています。
県漁業協同組合連合会に入っていない漁協が管轄する川では、共通券は対象外なので注意しましょう。
またアユ釣りの場合は、漁法(友釣りと網)によって遊漁券を分けて設定している漁協もあります。
「〇〇県 河川名 遊漁券」などとインターネットで検索すると、対象の遊漁券を調べることができるので、事前に調べておきましょう。
遊漁券の購入場所
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遊漁券は現場で監視員から購入することもできますが、割高になるので、事前に購入しておきたい物です。
という方に、遊漁券が購入出来る場所についてご紹介いたします。
遊漁券の購入場所
- 漁協事務所
- 漁協組合提携店(河川の近くの釣具店や個人商店)
- コンビニ
- オンライン購入(スマホ・ネット上)
- (現場売り券として)現場監視員
これらの場所で遊漁券は購入できます。
遊漁券が購入できる場所は、各漁協の遊漁規則によって決められた販売店のみです。
漁協の事務所や、漁協が提携した販売店(釣具店や個人商店など)で、購入することができますよ。
販売店一覧は、漁協が運営するHPやパンフレットに記載されています。
初心者で、種類がよくわからないという方は、漁協組合提携店での購入がおすすめです。
コンビニで購入する
コンビニで購入出来る遊漁券は、JTBのレジャーチケットに登録されているもののみ購入することができます。
購入出来るコンビニ
- ローソン
- セブンイレブン
- ファミリーマート
- ミニストップ
これらのコンビニのチケット発券機で、「JTB商品番号」を入力することで購入できますよ。
オンライン購入
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最近全ての漁協でできるわけではないものの、全国の遊漁券をインターネット上で購入することができるようになりました。
これらを利用することで、オンライン上で購入できます。
FISHPASS
特にFISHPASSはスマホアプリになっていて、遊漁券を購入すると、漁協監視員にデータが送信されるので、手軽に使えるのが嬉しいシステムです。
FISHPASSは、誰でもが、無料で利用できる釣り人には嬉しいアプリです。
遊漁券の購入は、24時間365日いつでもどこでも購入できます。
遊漁券を購入すれば、漁協監視員にデータ送信がなされ、心置きなく釣りが楽しめます。
さらに、GPS機能を活用した、万が一の事故に備えた安全確認システムがついています。
川のゾーニングによる釣り禁止・C&R区画の通知機能、河川の写真や入渓情報など盛りだくさんの釣り情報、川周辺の観光マップ情報、川の増水などを知らせる防災通知情報など沢山の機能も備えています。
出典引用:FISHPASSのHP
FISHPASSは、漁業協同組合にとっても有益なアプリになっているのだそう。
FISHPASSの遊漁券は地元販売店経由で購入するようになっており、店側には従来での店頭販売と同じ手数料が入るようになっています。
地元がwin-winになる販売モデルなのがいいですね。
つりチケ
同様に、つりチケというサービスでも、全国の遊漁券をオンラインで購入することができます。
つりチケで遊漁券を購入後は、基本的にチケットを印刷しておく必要があります。
忘れずに印刷しておきましょう。(一部の漁協では、印刷の必要なし。)
【渓流釣り】遊漁券は何故必要?買わないとだめな理由とは?:まとめ
今回は渓流釣りをする際の「遊漁券」は、何故買わないといけないのかについてご紹介しました。
遊漁券は、渓流の環境を整え、養殖・放流するために必要な大切な資金源です。
渓流釣りを継続的に楽しむために、必ず「遊漁券」は購入しましょう。
「遊漁券」の買い方も、以前に比べ、格段に楽になりました。
事前に遊漁券を購入して、渓流釣りを楽しみましょう。