仕掛け 毛鉤 渓流

【渓流テンカラ】毛鉤の仕掛けはどうしてる?作り方をお教えします!

渓流テンカラ釣りをしたいんだけれど、毛鉤の仕掛けはどう作ったらいいの?

このような疑問にお答えします。

山あいで行う渓流釣り。

渓流での釣りは、色々な方法がありますよね。

その中でも、日本で昔から行われてきた釣り方の一つである「テンカラ」。

テンカラは、餌釣りに比べ、使う道具も少なく、昆虫に似せた毛鉤(けばり)を使うのが特徴の釣りです。

ポイントも次々に変えていくため、スピード感のある釣りとして人気がありますよ。

道具が少ない分、使用する竿や、糸、毛鉤が重要になってきます。

今回は「テンカラ釣り」の毛鉤とその仕掛けについてご紹介いたします。

合わない仕掛けを使っていると、釣果を挙げられないことも。

テンカラ釣りの毛鉤と仕掛けをしっかりおさえて、渓流釣りを楽しみましょう。

渓流釣りってどんな釣り?

渓流釣りとは、山岳地帯などにある清流や渓谷などの川で行う釣りのことです。

餌釣りやルアーフィッシング、テンカラ、フライフィッシングなど様々な方法で楽しむことができますよ。

渓流釣りができる期間とターゲット

渓流釣りができる期間とターゲットとなる魚についてみていきましょう。

渓流釣りのターゲット

  • イワナ
  • ヤマメ
  • アマゴ
  • ニジマス

地域によって多少違いは有るものの、これらの魚がメインターゲットです。

これらは一年中渓流に生息しているものの、渓流釣りを楽しむことができる期間は、一般的に3~9月となります。

10月から2月は禁漁期間となりますので注意しましょう。

禁漁期間は、渓流魚の産卵、稚魚の成長期間です。

禁漁期間に渓流で釣りをしてしまうと、罰則の対象になります。

絶滅危惧種にも指定されている渓流魚を守るためにも、禁漁期間の釣りは絶対にやめましょう

渓流釣りの特徴と魅力

大自然の中で行う渓流釣りは、魅力もたっぷり。

どんな点が、人々を魅了しているのかを覗いてみましょう。

渓流釣りの魅力

  • 自分のスキルを磨く。
  • 自然とのふれあいで、癒やされる。
  • 美しく美味しい魚が釣ることができる。

これらの点が、渓流釣りの魅力です。

自然の中で行う渓流釣りは、きれいな空気や澄んだ水などを満喫できるのも魅力です。

日常から離れ、自然に触れあうことで、私はいつもリフレッシュできています。

また渓流魚は、見た目も美しく、食べても美味しいのも、人気の理由と言えるでしょう。

渓流釣りは、様々な釣り方があるものの、どれも魚を狙う上でスポーツ的な要素があります。

ターゲットを釣るために、技術や知識、根気などが必要になり、自分のスキルを磨くことができますよ。

この中でもよりスピード感、スポーツ要素が高いのが「テンカラ」釣りです。

日本古来の釣り法である「テンカラ」は、シンプルな釣り具と、スピード感のある釣り法であるところが面白いと、根強い人気があります。

 

毛鉤を使うテンカラ釣りとは?

流れを読み、狙ったところに毛鉤を打ち込んでいく「テンカラ」釣り。

テンカラ釣りってどんな釣りなの?

そんな方に、テンカラ釣りとはどんな釣り法なのかについてみていきましょう。

テンカラ釣りってどんな釣り?

テンカラ釣りとは、渓流に生息するヤマメやアマゴ、イワナなどを1本の毛バリで釣る釣法のことです。

日本で古くから行われてきた釣り法の一つで、始まりは山間僻地の蛋白源確保のための職業漁師の釣りであったと言われています。

そのため一族ごとに門外不出のテンカラ技法があった、とも言われています。

テンカラ釣りは、仕掛けや釣り法がシンプルなことが特徴。

また近年タックルの進化したことにより、テンカラは誰でもできるスポーツ性、ゲーム性の高い釣りとして人気があります。

 また西洋のフライフィッシングも、同様に毛鉤を使った釣りの一つですね。

毛鉤とは?

テンカラ釣りで使用される「毛鉤」。

毛鉤とはどんなものなのかについて、みていきましょう。

毛鉤(けばり)

毛鉤とは、日本古来のテンカラ釣りに使われる、疑似餌の要素を持ったフックのこと。

さまざまなマテリアルをベースにして作られる美しい毛鉤は、渓流を飛び交うカゲロウなどの羽虫や、水中に棲む川虫に似ています

渓流魚が捕食する虫に似た毛鉤を水面直下を泳がせながら、釣り人はターゲットを狙います。

イワナやヤマメ・アマゴなどが毛鉤を捕食するために、豪快に水面に飛び出す様子は、思わず声が出てしまいそうになるほど圧巻ですよ。

またテンカラ同様毛鉤を使うフライフィッシングの場合、毛鉤は「フライ」と呼びます。

テンカラ釣りとフライフィッシングの違い

テンカラ釣りとフライフィッシングは、どちらも毛鉤を使う釣りです。

また狙うターゲットも同じなので、

テンカラ釣りとフライフィッシングの違いがわからない。

という方もいらっしゃるでしょう。

ここでは両者の違いについてご紹介いたします。

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テンカラ

テンカラ釣りは先程も述べたように、日本で古来より行われてきた釣り法の一つです。

漁師がタンパク源入手のためにはじめたのが起源とされています。

基本的に川幅の狭い渓流をフィールドとして行うのが特徴。

またテンカラのタックルは、非常にシンプルで、ロッドとラインと毛鉤だけです。

狭く木々に囲まれた渓流では、フライフィッシングよりも、手返しの良いテンカラの方がやりやすいと私は感じています。

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フライフィッシング

引用:Instagram

フライフィッシングの発祥はイギリス

起源はイギリスの貴族で、格調高い紳士のスポーツとして始まった釣りです。

広く流れも緩やかな川で狙うため、テンカラよりも遠投性があるのがフライフィッシングの特徴です。

フライ自体は非常に軽いため、ラインの重さを活用した独特なキャスティング方法も魅力の一つ。

そんなフライフィッシングのタックルは、ロッド、リール、ライン、バッキングライン、リーダー・ティペット、フライからなります。

フライフィッシングはラインの重さで毛鉤を飛ばすので、専用のかなり太いラインを使用します。

またフライも数種類用意して、頻繁に変えるのも特徴といえるでしょう。

キャスティングにも、様々なテクニックがあり、ラインを狙い通りに操ることができるようになるために、練習が必要です。

私も最初にフライフィッシングをした際は、うまくフライを飛ばせませんでした。

そのためきれいにフライが舞うようにキャスティングできるよう、練習をしましたね。

スポーツのように、練習するほどキャスティングが上達することも、フライフィッシングの面白いところと言えるでしょう。

おすすめフライロッド

Maxcatch Premier フライロッド と Avidフライリール(ロッドケース付き)

こちらのロッドは、軽く振りやすいのが特徴。

4ピースに思えないほど、しなやかな使い心地の一品。

グリップのコルクは質感もいいですし、少し太目なので、持ちやすいと私は感じています。

リールは気持ち良く回転してくれ、ドラグ設定も細かくできるので、コストパフォーマンスがよくおすすめですよ。

両者の違い

  • テンカラの毛鉤は一般的に1種類のみを使用し、フライフィッシングは数種類を交換して行う。
  • テンカラ釣りは食い気のある魚だけをターゲットにしているので、反応がある、なしの見切りが早いが、フライフィッシングはテクニックを駆使して行う。
  • フライフィッシングはリールを使用し、テンカラ釣りではリール使用しない。
  • キャスティング方法が異なる。

これらがテンカラ釣りと、フライフィッシングの違いです。

テンカラ釣りとフライフィッシングでは、ロッドの長さやリール、ラインの太さや長さなどの他、起源も違うのに、同じような毛鉤(フライ)を使うというのが面白いですね。

 

毛鉤を使った仕掛けとは

ここまではテンカラ釣りとはどんな釣りなのか、についてご紹介しました。

実際テンカラ釣りを行う上で、仕掛けはどんなものがいいのかについて、ここからはみていきましょう。

テンカラ釣りの仕掛け

画像引用:キタテンHP

日本で古くから行われてきたテンカラ釣り。

元々が山間部の漁師が行ってきた釣りのため、効率的かつ攻撃的な釣り方をするため仕掛けもシンプル

テンカラ釣りのタックル

  • テンカラロッド 3.6m
  • テンカラ用レベルライン 3~4.0号(ロッドと同じくらいの長さ)
  • ハリス 0.8~1.0号(1m弱)
  • 毛鉤12~16号

テンカラ釣りでは、これらの道具を使用します。

ロッドは3.6mが標準の長さで、私もこの長さのものを使用しています。

ロッドの穂先から毛鉤までの長さは、ロッド+1mくらいが使いやすくおすすめですよ。

テンカラ釣りで使用する糸

テンカラで使用する糸は、太いものと細いものを連結して使用します。

  • メインライン(ロッドに近い太い糸)
  • リーダーライン・ハリス(毛鉤に近い細い糸)

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メインラインの役割

「メインライン」は竿の反発を利用して毛鉤を飛ばすため、ある程度の太さが必要です

またこのメインラインは

  • レベルライン(太さが均一)
  • テーパーライン(先に向かって細くなる)

の2種類あります。

それぞれのラインには以下のメリットがあります。

  • レベルラインの方が価格が安い。
  • テーパーラインは、自重があるので、毛鉤を飛ばしやすい。

テーパーラインの方が毛鉤を飛ばしやすいという利点はありますが、レベルラインでも十分釣果をあげることができます。

初心者のうちは、ラインが絡まってしまうなどのトラブルもあるので、メインラインを選ぶ際は、多少ルーズに使っても、懐にダメージの少ないレベルラインがいいでしょう。

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リーダーライン・ハリスの役割

細い方の糸である「リーダーライン」または「ハリス」は、毛鉤に近い位置に使うため、魚が違和感を感じにくいよう極力細いものがおすすめ。

木や岩場などに毛鉤を引っ掛けてしまった際にも、切れるのはこちらの細い糸です。

リーダーライン・ハリスが切れた時には、メインラインはそのままで、ハリスと毛鉤だけ取り替えて釣りを再開することができます。

おすすめロッド

プロックス 剣峰てんからSE 330 

こちらのロッドは、初心者用の最初の1本としておすすめな一品。

毛鉤の打ち込みもビシッと決まりますし、合わせもしっかり決めることができますよ。

初心者でも扱いやすい軽さ、長さですし、操作性もいいです。

耐久性も問題無いロッドです。私は合わせの際に木の枝に何回も先端を触れさせてしまったのですが、傷が付きにくいですね。

おすすめライン

サンライン フロロカーボンライン ぶっとびテンカラ レベル 30m 4号 オレンジ

こちらのラインは、ストレートなので、クセが付きにくく、ある程度重さがあるので、飛ばしやすい一品。

狙ったポイントに毛鉤が落としやすいラインです。

私も使っていますが、現地でも見やすいカラーのラインは、しなやかで使いやすいですよ。

おすすめハリス

シーガー シーガー エース 60m単品

こちらのハリスは、適度なハリとコシが操作性、感度に優れた一品。

強度もあるので、安心して使うことができますよ。

操作性はもちろん、糸癖が付きにくいところも私のお気に入りの点です。

毛鉤の選び方

 

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引用:Instagram

テンカラ釣りの毛鉤の選び方についてみていきましょう。

毛鉤は、種類とサイズに注目して選ぶといいですよ。

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毛鉤の種類

毛鉤は、大きく分けると3種類あります。

  • 普通毛鉤
  • 逆さ毛鉤
  • 順毛鉤

3種類とも、渓流に生息する羽虫のような形をしていて、渓流魚たちの喰い気を刺激するように作られていますが、それぞれ特徴が違います。

毛鉤の種類 特徴
普通毛鉤 鳥の羽根をハリの軸部分に巻き付けてあり、これが軸に対して垂直に真っ直ぐ立ち上がっているもの。

水流をつかみやすく、操作性が高い。

逆さ毛鉤 鳥の羽根が、ハリの軸からラインアイに向けて逆立っているもの

水の抵抗をしっかり受けやすく、手元にもそれが伝わる。

順毛鉤 ハリ先に向けて鳥の羽根が倒れていたり、傾斜しているもの。

しなやかに水流の中を動かせるため、他のテンカラ毛鉤と異なるアプローチをしたいときに使うと有効。

私は普通毛鉤と逆さ毛鉤をサイズ違いで持って行くようにしています。

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毛鉤のサイズ

毛鉤のサイズは、一般的に#12を使うことが多いです。

しかしその時期にターゲットが捕食する虫の大きさに合わせると、より釣果を挙げやすくなります。

時期に合わせたサイズの毛鉤を選ぶといいでしょう。

時期 毛鉤のサイズ
渓流釣り解禁直後 #16~#20
活性の高くなってくるGW前後 #14~#12
活性の高い5~6月 #10~#14
活性の落ちてくる7~9月 #14~#16

このように使い分けるといいでしょう。

おすすめ普通毛鉤

n-VISION テンカラ・黒毛ばり 4本セット #12~18 

こちらは、年中良く釣れる汎用性の高い毛鉤です。

これをサイズ別に持っておくだけで、釣果をあげやすくなる一品。

渓流魚の活性の高くなる5・6月から渓流は、濃い色の羽虫や川虫であふれてるため、抜群の効果があると感じています。

おすすめ逆さ毛鉤

n-VISION テンカラ・逆さ毛ばり 2色4本セット

こちらは小刻みに誘うと、魚が興奮してアタックしてくるよう設計された逆さ毛鉤です。

ハックルの量は少なめで、最も魚を誘いやすい一品。

水中で引いたり止めたりすると、ハックルがしぼんだりふわっと広がるそう。

 魚にとって魅力的な動きになるので、釣りやすいと友人が言っていました。

テンカラ釣りの仕掛けの作り方

テンカラ釣りの仕掛けに何を使うかについてをご紹介しました。

次に実際に仕掛けを作る際の、糸の結び方についてみていきましょう。

 穂先とメインラインの結び

テンカラ竿は、先端のリリアン部分に仕掛けを結んでいきます。

最初に、リリアンとメインラインの結びとして「投げ輪結び」をご紹介いたします。

投げ輪結び

  1. 穂先のリリアンに、結びこぶを作る。
  2. メインラインを8の字結びなどで、こぶを2つ作る(2つのこぶがあることで、緩めたり、取り外しの時にしやすくなる。)
  3. こぶの位置を、爪楊枝で調節する。
  4. 本線糸で、輪を作り、その中に端糸を通す。
  5. 端糸でできた輪に、先端を通す。
  6. 投げ輪結びの完成。

できた投げ輪結びに、穂先のリリアンを入れて、締めると結びつけられます。

先端のこぶを引くと、簡単に緩めることができますよ。

無理に引っ張ってしまうと、穂先を折る原因になりますので注意しましょう。

おすすめ投げ輪結びのやり方動画

引用:YouTube動画

結び方がわからないというときには、YouTube動画を参考にするといいですよ。

実際に結んでいるところを見ることができるので、とても勉強になります。

私も慣れるまではよくみて練習しましたよ。

メインラインとハリスの結束

次にメインラインとハリスの結び方についてみていきましょう。

メインラインとハリスの結び方は、「サージェンスノット」が簡単でおすすめです。

サージェンスノット

  1. 道糸とハリスを重ねる。
  2. 重ねて輪を作る。
  3. 輪の中に道糸の端糸とハリスを2回くぐらせる。
  4. 道糸とハリスの本線と端糸を全て持ち、引っ張って締め込む。
  5. 余分な端糸を切れば完成。

このようにして、メインラインとハリスを結ぶといいでしょう。

簡単なので、私は他の釣り方をする時にも活用しています。

おすすめサージェンスノットのやり方動画

引用:YouTube動画

こちらの結び方も、動画を参考にして練習するとわかりやすくおすすめです。

また結ぶ際は、2本のライン(メインラインとハリス)の太さがあまりに異なると、強度が落ちてしまうので注意しましょう。

ハリスと毛鉤の結び方

最後にハリスと毛鉤の結び方についてみていきましょう。

ハリスと毛鉤の結びは、「クリンチノット」がおすすめです。

クリンチノット

  1. テンカラ毛針のアイ部分に糸を通す。
  2. 折り返して、4〜5回ほど捻る。
  3. 捻ってできた輪の中にハリスの端糸を通す。
  4. ハリスを通した際にできた上側の輪に端糸を通す。
  5. そのままゆっくり本線を引っ張って締め込み、完成。

おすすめクリンチノットの結び方動画

引用:YouTube動画

クリンチノットの結び方も、動画で覚えるのがわかりやすくおすすめです。

難しいことはないので、しっかりマスターしておくといいでしょう。

 

【渓流テンカラ】毛鉤の仕掛けはどうしてる?作り方をお教えします!:まとめ

今回は、渓流テンカラ釣りの毛鉤の仕掛けについてご紹介しました。

テンカラ釣りとフライフィッシングの違いなども合わせてみていきましたが、テンカラ釣りの毛鉤の仕掛けは実にシンプルです。

スピード感のあるテンカラ釣りは、魅力もたっぷり。

毛鉤の選び方や仕掛けの作り方などを知って、もっと渓流釣りを楽しみましょう。

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