その要望にお応えします。
渓流釣りをしていると、ここにキャストしたい、と思う瞬間があるでしょう。
草木の茂みや岩場の影、水流の合わさる瀬など、渓流釣りは特に狙いを定めてキャストしていきます。
無闇矢鱈にキャストしても、繊細で警戒心の強い渓流魚はなかなか食いついてくれません。
釣り場や狙う川の層を変えていくことで急に釣れたり、反対に急に釣れなくなったりすることもよくあるんですよね。
ブレーキやサミングでキャストポイントを調節することができるためベイトフィネスを使う人も多くいます。
ただ、慣れないうちはうまくルアーが投げられず、バックラッシュしてしまうことも多いでしょう。
ここでは、渓流ベイトフィネスのキャスティング方法やコツなどを紹介していきます。
目次
渓流釣りでベイトフィネスに挑戦してみよう
ベイトフィネスがスピニングと違う点を考えてみます。
- 手返しが早い
- 狙った場所にキャストしやすい
- 巻き上げるパワーが強い
スピニングとの違いはいくつかありますが、その中でも渓流釣りをする上でメリットになる点を挙げてみました。
渓流釣りでは魚が定着していそうな場所を狙ってキャストしていきます。
渓流は季節や天候で川の状況が大きく変わります。
気温が暖かくなってきても、渓流はまだ雪解け水が流れ冷たいこともありますね。
また、雨などで川が濁り水量が増し、普段の釣りではうまく釣れないこともあります。
川が緩やかで透き通っているときには魚からも人間の気配に気づかれがちで釣れなかったり。
渓流釣りは一辺倒な釣りがなかなかできない、難しくて面白いフィールドなんです。
そんな渓流釣りで、ベイトフィネスは大きな武器になります。
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手返しが早い
スピニングはキャストするときに、ラインを人差し指にかけベールを起こし、リリースするときに指を外します。
そして着水したあとにベールを戻す手間もあります。
ベイトフィネスは、スプールが回るようにクラッチを押せばもう投げられます。
着水後にはすぐ巻けて、このテンポよくキャストできるのがベイトフィネスのメリットといえます。
渓流魚はバラすと周辺の魚も警戒して一気に釣れなくなってしまいます。
良いタイミングでキャストしたいときに、ベイトフィネスはストレスなく投げられますよ。
狙った場所にキャストしやすい
投げやすいスピニングは、スプールが自分で動いてラインを放出してくれます。
更に着水時にはラインの放出が止まり、バックラッシュしにくい構造になっているんです。
初心者の人でも遠投ができ、そのトラブルの少なさから愛用している人も多いタックルになりますね。
注意ポイント
着水時に、スプールの回転が着水時に追いつかずラインを放出し続けることでバックラッシュが起きます。
ただ、バックラッシュを恐れてしまうとルアーが飛ばず急降下してしまうこともありますよ。
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ベイトタックルはルアーの重さを乗せて投げ、スプールを回転させて飛ばします。
ブレーキ調節や親指でラインの放出を調節する(=サミング)ことで狙った場所にルアーを落とします。
スピニングは人差し指でライン放出を調節する(=フェザリング)方法があります。
ただ、親指で調節するサミングのほうが微調整しやすいですね。
スピニングよりライントラブルは起こりがちですが、狙う場所に投げやすいのはベイトフィネスです。
ロッドの反発力とルアーの重さで、シュッと狙う場所にルアーを落とせることが重要になります。
周辺に木々があり狭い場所でも、キャスティングによってルアーを投げられるんです。
ベイトフィネスは軽量ルアーですので遠くには飛ばせませんが、本流以外では遠投はそこまで重要ではないですね。
巻き上げるパワーが強い
ベイトフィネスのメリットでもある巻き上げ力の強さ。
渓流釣りで不意に大物トラウトがバイトすることもあります。
ベイトフィネスリールは、ハンドルとスプールの回転方向が並行しており、パワーがダイレクトに伝わってくれるのです。
つまり、大物トラウトがかかったときには、ベイトフィネスは力で釣り上げることができるんですよ。
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渓流釣りでベイトフィネスを使う理由
ベイトフィネスを使う最も大きな理由として、キャストの正確さがあると考えます。
このキャストの正確さにはベイトフィネスリールにあるブレーキと、手動で行うサミングが関わってきます。
ベイトフィネスのブレーキ
ベイトフィネスには、大きく2つのブレーキがあります。
メカニカルブレーキ
このブレーキはベイトリールに必ず付いているブレーキですね。
スプールの回転に対してブレーキをかけます。
ハンドル側に調節するネジが付いており、最初にこのブレーキを調節していきます。
弱すぎると飛ばない、強すぎるとラインに負荷がかかりライントラブルになる恐れがあります。
ポイント
スプールが左右にカタカタ揺れると緩めすぎ。
徐々に締めていき、動かないギリギリのところで止めると良いでしょう。
このブレーキ調節の良きポイントをゼロポジションといいます。
投げながら、少しずつ締めてみると投げやすいところが見つかりますよ。
渓流ベイトフィネスのブレーキセッティングの仕方を紹介する動画はコチラ
設定が完了したら、細やかなブレーキ調整は下の2つのどちらかで行います。
遠心ブレーキ
スプールに付いているブレーキシューが、キャストし回転時にブレーキパイプなどとの摩擦でブレーキがかかります。
スプール回転の早さとブレーキの効きが比例するので遠投すればよりブレーキがかかる仕組みですね。
遠投しない場所であれば、ブレーキの作動が少ないので、サミングしながら手返し良くキャストする必要があります。
ポイント
ブレーキシューのパーツを外側にひっぱるとONの状態になります。
最初はMAXにしておき、キャストしながら徐々にOFFにして調節していきましょう。
マグネットブレーキ
サイドカバーに埋め込まれている磁石がスプールに近づくことでブレーキをかけます。
ダイヤルのツマミを調節することで、磁石がスプールに近づき強くブレーキがかかります。
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遠心ブレーキのようなスプールの回転速度とは関係なく、ブレーキをかけられます。
また、わざわざカバーを外さなくてもツマミで調節できて簡単。
調節のしやすさは、ロスも少なくストレス軽減にもつながってきますよ。
ベイトフィネスはバックラッシュしやすいためこのようなブレーキがあります。
ルアーの重さ、風の抵抗などを考えてこまめに調節することが大切です。
ブレーキ調節はキャストのしやすさにもつながってきますので投げながら微調整すると良いですね。
サミングとは
サミングは、キャストする時に回転しているスプールを親指で抑えることで手動でブレーキをかけます。
- 着水時のバックラッシュを起こさない
- 距離感を合わせてピンポイントにキャストする
サミングをすることでより気持ち良い釣りが楽しめるんですね。
サミングをするタイミング
サミングするタイミングは、着水前のときと、キャストしてすぐルアーが飛んでいるときにあります。
着水前はバックラッシュを防ぐために徐々に減速させる目的です。
ルアーがまっすぐ飛ぶように、キャスト時にサミングして安定したルアーの飛行を手伝う役割もあるのです。
サミングしてルアーの重心が後ろになることで、まっすぐ飛んでいき狙った場所に向かってくれます。
逆にサミングをしなければ、ルアーがブレて狙った場所に飛んでいってくれないんですよね。
サミングの微調整でピンポイントにキャストすると気持ち良いですよ。
サミングのコツ
サミングするときに注意するポイントは以下のとおりです。
- 強く押さえない
- 慣れたらラインではなくスプールのエッジで調節する
強く押さえてしまうと急ブレーキがかかりルアーが急降下します。
その際、着水する衝撃が大きくなり、魚に警戒されてしまいます。
また、指とラインの摩擦でラインにダメージがかかってしまいますね。
指の方にもダメージがくるのでグローブも擦れて穴があくこともありますよ。
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慣れてきたらスプールのエッジ部分をサミングし、ラインへの摩耗を防ぐやり方もあります。
ベイトフィネスのキャスティング方法
ベイトフィネスのキャスティング方法は大きく3つあります。
- オーバーヘッドキャスト
- サイドハンドキャスト
- フリップキャスト
これらのキャスティング方法を詳しく説明していきます。
オーバーヘッドキャスト
ロッドを後ろに振り上げて止め、その反発力でルアーを飛ばします。
後ろに振り上げたあとはティップのしなりを感じ、手は添えるだけでキャストポーズに移行します。
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周辺に木々などひっかかるものがない場所で使えるキャスティングですね。
遠投を狙うような本流や管釣りなどは使いやすいフィールドです。
投げやすいのでまずはバックハンドキャストから練習すると良いでしょう。
サイドキャスト
利き手の方からサイドでキャストする方法です。
利き手側のサイドにロッドを振り、反発力でルアーを投げます。(フォアハンドキャストともいいます)
反対に、利き手ではない方にロッドを振り、その反発力で投げることをバックハンドキャストといいますね。
低弾道でキャストできるので、水面を草で覆っているような場所を狙うことも可能。
また、ルアーが水面に近い場所を飛ぶので着水時も衝撃が少ないのもメリットです。
風の影響を受けにくいこともありますね。
フリップキャスト
ロッドを下に振って、その反発力でなげます。
投げるときは、時計の針が9時くらいの場所でロッドの腕で止めて投げると飛んでいきます。
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そんなときはまず肘を外側に向けて、肩甲骨を動かすようにロッドをあげてみましょう。
可動域が広がり、高い位置から投げられるので着水時の衝撃も少なくなります。
フリップキャストはロッドの振りが少ないので狭い場所で使える方法です。
障害物と川の隙間のような、低い場所にもフリップキャストを使えば入り込んでくれますね。
フリップキャストが最も難しい方法ですが、最も釣果につながって面白い釣りが楽しめます。
ベイトフィネスタックルのキャスティングのコツ
キャスティングするときのコツを紹介します。
- 前に振ろうとしない
- 竿を曲げて投げる意識をする
- ルアーの重さを乗せて投げる
- 振り上げる時に体が斜めにならない
- まずはキャストの正確さよりルアーの飛ばす早さ
コツは、ロッドを後ろに振り上げて、その後の反発力+1%程度の力で前に飛ばすことです。
すると、面白いほどにルアーが飛んでいきます。
反発力に任せて、ルアーの重さの乗せることで飛ばすことがポイントですね。
また、竿が曲がっている状態であれば反発力でルアーが良いところに飛んでくれます。
オーバーヘッドキャストでは、まっすぐ振り上げないとなげるときに思わぬ方向に飛んでしまいますよ。
まずはルアーを飛ばすことに意識をしてみよう
ルアーの飛距離が出れば、その後のブレーキ調整やサミングでキャストを合わせることができますね。
キャスティングのロッドの振り方を体で覚えることで自ずとルアーも飛ぶようになってきます。
逆にバックラッシュをしなければ、ルアーの重さで飛ばす感覚が掴めません。
恐れずにどんどんキャスティング練習をすることが重要です。
バックラッシュしないギリギリが最も投げやすくタックルの性能を十分に発揮できるポイントなんですよ。
キャスティングのコツを細かく紹介する動画はコチラ
細かくキャスティングのコツとダメな例を説明しているのでとてもわかりやすいのでおすすめです。
渓流ベイトフィネスはキャスティングが命!マスターすれば爆釣必至:まとめ
いかがでしたでしょうか。
ベイトフィネスはスピニングよりも狙った場所に投げられるタックルであることがわかります。
ブレーキ調節やサミングの仕方に慣れたら、キャスティング練習に挑みましょう。
ベイトフィネスの性能を活かすも殺すもキャスティングにかかっているんですね。
頭ではわかっていても無意識に力が入ってしまったり、サミングのタイミングが難しかったりするんです。
体で覚えることが一番なので、練習を重ねることが一番なんですよ。
投げられるようになったら釣りがもっと楽しくなってきます。
是非参考にしてみてください。
こちらの記事でもキャスティング方法について詳しく紹介していますので参考にどうぞ
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【プロから学ぶ】渓流釣りのキャスティング方法!練習の仕方も紹介!
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